フランスのCyanide Studiosが、新作一人称パズルゲーム「Dracula: The Disciple」を2026年5月7日のNacon Connect 2026で発表しました。

PC・PS5・Xbox Series X/S向けに2027年のリリースを予定しており、開発元はゴシックホラーの古典に独自の解釈を加えた「Puzzlevania」と本作を表現しています。

ただし親会社Naconの傘下スタジオで破産申請の動きが続いており、Cyanide自身も申請済みのため、リリースまで漕ぎ着けられるかは不透明な状況です。

「Puzzlevania」を掲げる新作Dracula: The Discipleの中身

Cyanide Studiosが2026年5月7日のNacon Connect 2026で発表した新作「Dracula: The Disciple」は、ゴシックホラーの古典であるドラキュラ伝説に独自の解釈を加えた一人称パズルゲームです。プレイヤーはフランス人アーキビストのÉmile Valombresとなり、不治の病(incurable disease)を抱えた主人公が、その治療法を求めてトランシルヴァニアの暗い城へと足を踏み入れていきます。物語が進むにつれて、主人公自身が夜の眷属、すなわちドラキュラへと変貌していくという筋書きです。

Cyanide自身は本作を「Puzzlevania」と表現しており、これはパズルゲームとCastlevaniaを掛け合わせた造語です。ただし、Castlevaniaのどの要素を本作が取り込むのかは、探索構造(exploration structure)以外は明らかにされていません。ムチを振るうようなアクション要素が含まれる可能性は低いと見られる一方で、上下逆さまの城(upside-down castle)の探索といったモチーフは可能性の俎上に乗っているとされています。城そのものが物語のミステリーを成立させる「the ideal playground(理想的な遊び場)」として設計されている、というのが開発元の説明です。

項目内容
タイトルDracula: The Disciple
開発元Cyanide Studios
ジャンル一人称パズル(Puzzlevania)
主人公Émile Valombres(フランス人アーキビスト)
舞台トランシルヴァニアの城
対応プラットフォームPC / PS5 / Xbox Series X/S
リリース予定2027年
発表機会Nacon Connect 2026(2026年5月7日)

なお、Cyanideは本作の前に同じく2026年内に「Styx: Blades of Greed」をリリースしており、今回のDracula: The Discipleはそれに続く新作という位置付けになります。

Naconの破産申請が新作リリースに落とす影

今回の発表でもう一つ無視できないのが、親会社Naconを取り巻く経営状況です。Naconは破産申請(insolvency filing)を巡る一連の混乱の只中にあり、Nacon Connect 2026での各発表にも暗い影を落としています。Naconの全子会社が破産申請したわけではない(not all of Nacon's subsidiaries have filed for insolvency)ものの、Cyanideは申請済みのスタジオの一つです。Wccftechは、Cyanideが今後数か月以内に閉鎖対象となる可能性は十分にある(could very well be on the chopping block)と指摘しており、Dracula: The Discipleが2027年のリリースまで漕ぎ着けられるかは、まさに「if it ever gets there(そこに辿り着けるならば)」という条件付きの話になっています。

実際、Naconはすでに破産申請したスタジオを1つ閉鎖しており、関連報道ではCthulhu: The Cosmic Abyssを送り出した直後のBig Bad Wolfも閉鎖の局面に直面していると報じられています(reportedly)。今回のNacon Connect 2026の華やかな新作群とは裏腹に、開発元自体の存続が危ぶまれている状況です。

観点現状
Cyanideの破産申請申請済み
Naconによる子会社閉鎖すでに1社を閉鎖
Big Bad Wolfの状況閉鎖局面にあると報じられている(reportedly)
Dracula: The Disciple2027年リリース予定(Cyanideが存続できた場合)

つまり、本作の2027年リリースは「Cyanideが破産を回避できた場合に限る」という、きわめて不確実な前提のうえに成り立っているわけです。発表自体は野心的なジャンル提案を含んでいますが、ユーザーとしては開発元の動向そのものを継続的にウォッチしていく必要があります。

「Puzzlevania」というジャンル提案が示すもの

ゴシックホラーの古典題材に一人称パズルを掛け合わせるというアプローチは、近年の中堅スタジオが大型アクション作品で大手と真正面から競うのを避け、雰囲気と謎解きを軸に独自色を打ち出す流れに沿っていると見られます。欧州の中堅パブリッシャー傘下では存続不安が広がっているとされ、こうした状況下では尖ったコンセプトの作品ほど発表時の注目を集めやすい一方で、長期開発を完走できるかという別の不安が付きまとう構図になりがちです。

日本のゲーマーにとっては、シングルプレイ志向や雰囲気重視の探索ゲームを好む層に刺さりやすいタイトルになる可能性があります。ただし、開発元の経営状況次第では計画変更や延期の余地も否定できず、続報の見極めが重要になっていくと見込まれます。

前世代・競合比較早見表

項目Dracula: The DiscipleCyanide前作(Styx: Blades of Greed)
ジャンル一人称パズル(Puzzlevania)ステルスアクション
主人公Émile Valombres(人間→ドラキュラ)ゴブリンのStyx
舞台トランシルヴァニアの城
視点一人称
リリース2027年予定2026年内に発売済み
プラットフォームPC / PS5 / Xbox Series X/S

※FACTSにない項目は「—」としています。

Q&A

Q. Dracula: The Discipleはいつ、どのプラットフォームで遊べますか? A. PC・PS5・Xbox Series X/S向けに2027年のリリースが予定されています。ただし、開発元Cyanideが破産を回避できた場合に限るという条件付きであり、実際にリリースに至るかは現時点では不透明です。

Q. 「Puzzlevania」とは具体的にどのようなゲーム性を指していますか? A. Cyanide自身がパズルゲームとCastlevaniaを掛け合わせた造語として使っている表現です。探索構造はCastlevaniaから取り込まれる可能性があり、上下逆さまの城の探索なども可能性として挙げられています。ただし、Castlevaniaのどの要素が具体的に採用されるのかは明らかになっていません。

Q. 主人公はどのような人物ですか? A. Émile Valombresというフランス人アーキビストで、不治の病に苦しんでおり、その治療法を求めてトランシルヴァニアの暗い城に向かいます。物語の進行とともに主人公自身がドラキュラへと変貌していく構成です。

出典