232種の画像エフェクトと18種のアノテーションツール——有料ツール顔負けのスペックを引っ提げて、無料スクリーンショットツール「ShareX 20」が公開された。UIフレームワーク自体をAvalonia UIへ全面移行するという大規模な刷新で、長年使い続けてきたImage Editorが根本から作り直されている。Microsoft Store版ではネイティブARM64サポートも追加された。撮影から加工・共有まで有料ツールなしで完結させたいWindowsユーザーにとって、このアップデートは見逃せない。

Image Editorが別物になった——Avalonia UI移行で操作感はここまで変わる

ShareX 20最大の変更点は、Image Editorの根本的な作り直しだ。採用されたUIフレームワークは「Avalonia UI」で、開発チームは「より現代的なインターフェースと改善されたユーザー体験を提供しながら、高い機能性と豊富な機能を維持している」と説明している。

新エディターが備えるのは、アノテーションツール18種・画像エフェクト232種・背景ツール・カスタマイズ可能なキーボードショートカットだ。ただしNeowinも指摘しているとおり、外見は以前のShareXとは大きく異なる。長年の操作感が染みついているユーザーは、移行前に公式サイトのShareX 20リリースノートで変更点を確認しておくことを強く勧める。

体感できる変化は明確だ。矢印・吹き出し・ぼかし・強調表示といった注釈作業が、刷新されたUI上でより直感的に行えるようになった。フリーハンド描画ツールにはスムージングとカーブ補間が新たに加わり、手描きの線が以前より格段に自然に仕上がる。マニュアルや説明資料として画面を仕上げる機会が多いユーザーほど、この変化は顕著に感じられるはずだ。

Snipping Toolとの差はここまで広がった——「撮って終わり」を超える232種エフェクトの価値

Windows標準のSnipping Toolは手軽さが売りだが、注釈・編集・アップロードの機能は限定的だ。ShareXはスクリーンショットの撮影から加工・共有までをワンツールで完結させる設計で、それを支えるのが232種の画像エフェクトと18種のアノテーションツールである。

日常的な作業に置き換えると、撮影した画面をそのまま説明資料として仕上げる工程が単一ツールの中で完結する。Snipping Toolでは「撮影→別の編集ツールへ移行→保存→共有ツールへ移行」というステップが必要になるが、ShareXはそれを一本に繋ぐ。スクリーンショットを日常的に多用するユーザーほど、この工数の差は大きく効いてくる。

追加・改善・削除の全変更点——MEGAユーザーは今すぐ移行先を確認

Image Editor以外にも多数の変更が加わっている。新たに追加された機能は次のとおりだ。

  • キャプチャー範囲の十字線(クロスヘア)を無効化するオプション
  • PrivateBinテキストアップローダー
  • OpenAIモデルを自動取得する「Load models」ボタン
  • ハッシュチェッカーの照合結果をチェック/クロスアイコンで表示する機能
  • フリーハンド描画ツールへのスムージングとカーブ補間
  • キャプチャー時に非アクティブ化できないツールウィンドウのフィルタリング
  • ローカル環境へのデプロイをサポートする「OpenAI Legacy AI Provider」オプション
  • 「After capture tasks」メニューへの「フォルダパスをクリップボードにコピー」オプション

改善点としては、SFTPアップロード速度の向上が挙げられる。大容量ファイルを定期的にSFTPへ転送しているユーザーには体感できる改善だ。

削除された機能も把握しておく必要がある。MEGAファイルアップローダーは、使用ライブラリが長期間メンテナンスされていないことを理由に削除された。MEGAを常用していたユーザーは、ShareX設定画面の「Destinations」から対応する他のアップロード先を確認し、移行先を早めに決めておきたい。対応サービスの全一覧はリリースノートにも記載されている。カスタムAIプロバイダーオプションも削除されたが、同等の用途にはOpenAIプロバイダーが流用できる。Blob絵文字はMicrosoftの3D Fluent絵文字に置き換えられた。

Microsoft Store経由でShareXをインストールしているユーザー向けには、ネイティブARM64サポートが追加された。ShareX 20は現在、公式サイトおよびMicrosoft Storeの両方からダウンロードできる。

Q&A

Q. 旧エディターで使っていたキーボードショートカットは引き継げるか? UIフレームワーク自体が変わっているため、旧エディターとのショートカット互換性は公式リリースノートで確認することを推奨する。新エディター自体にカスタマイズ可能なキーボードショートカット機能が搭載されているため、移行後に改めて設定し直すことは可能だ。Neowinが「慣れるまでに時間が必要」と指摘しているのは、こうしたUI全体の刷新を指している。

Q. MEGAが消えた——代替アップロード先はどう探すか? 設定画面の「Destinations」から対応サービスの一覧を確認し、用途に合った移行先を選んでほしい。詳細は公式サイトのリリースノートにも記載されている。ShareX 20へアップデートする前に移行先を確定させておくと、切り替え後に慌てずに済む。

Q. ARM64対応はMicrosoft Store版だけか? ネイティブARM64サポートはMicrosoft Store版のみへの追加だ。ARM搭載Windowsデバイスを使っているユーザーは、公式サイト版ではなくMicrosoft Store経由でインストールすることで、ネイティブARM64動作の恩恵を受けられる。

出典