エンジンオイルに新しい業界規格「GF-7」が誕生し、2025年3月31日に正式発効しました。2026年3月にはGF-6製品が正式廃止となり、業界のベースラインはすでにGF-7へと切り替わっています。多くのドライバーが気づかないまま規格の切り替わりが進んでいますが、次のオイル交換の前にエンジン寿命や燃費に直結する内容ですので、事前に確認しておく価値があります。

5〜7年ぶりの規格刷新——現代エンジンがオイルに求める新基準

GF-7は、ILSAC(国際潤滑油標準化承認委員会)が導入した、ガソリン乗用車向けエンジンオイルの最新性能カテゴリです。「GF」はGasoline-Fueled(ガソリン燃料)の略で、従来のGF-6規格を置き換えるかたちで策定されました。2026年半ば時点での最新規格となります。

規格の更新サイクルはおよそ5〜7年とされており、今回の改定もそのペースに沿ったものです。背景にあるのは、現代のエンジン設計の進化です。より高温・高効率・低排出で動作するよう設計された新世代エンジンは、オイルに対してより厳しい性能要件を求めるようになっています。メーカーがエンジンに課す要求が高まるにつれ、オイル規格もそれに追いつく必要があるというわけです。

GF-7が強化した4つのポイント——燃費・耐摩耗・清浄性・LSPI対策

GF-7はGF-6と比べて、以下の点で性能要件が引き上げられています。

  1. 耐摩耗性の向上——エンジン内部の摩耗をより効果的に抑制します
  2. ピストン清浄性の改善——燃焼室周辺の堆積物を減らし、エンジン内部をクリーンに保ちます
  3. 熱安定性の強化——高温環境下でもオイルの性能が劣化しにくくなっています
  4. 燃費改善効果の持続性向上——長期間にわたって燃費向上効果を維持します

さらにGF-7は、LSPI(低速プレイグニッション)への対策も引き続き強化しています。LSPIは、ガソリン直噴エンジンで発生しうる異常燃焼現象で、エンジン内部に深刻なダメージを与えたり、最悪の場合は壊滅的な故障を引き起こすことが知られています。GF-6でも対策が盛り込まれていましたが、GF-7ではその基準がさらに厳しくなっています。

GF-7AとGF-7B——2つのバリアントと後方互換性

GF-7には2つのバリアントがあります。

  • GF-7A:粘度グレードが0W-20以上(数値が大きいほど粘度が高くなります)のオイルに適用されます。GF-7オイル全体は過去の規格との後方互換性を持っており、これまでGF-6や旧規格対応オイルを使用していた車両にも使用できます。
  • GF-7B:0W-16オイル専用のカテゴリです。直前の規格とのみ後方互換性があります。

GF-6製品は2026年3月をもって正式に段階廃止となり、GF-7オイルが新たなベースラインとなっています。次回のオイル交換でGF-7対応製品を選んでも、GF-7Aの場合はGF-6や旧規格との互換性があるため、基本的に問題なく使用できます。


次回のオイル交換を検討するなら、製品パッケージに「GF-7」の表記があるかどうかを確認するのがポイントです。GF-6製品は2026年3月をもって正式廃止となっており、現在の業界ベースラインはGF-7に移行しています。

Q&A

Q. 今乗っている車にGF-7オイルを使っても問題ありませんか? GF-7オイルは過去の規格との後方互換性を持っています。GF-7A(0W-20以上の粘度グレード)は、GF-6や旧規格を必要とする車両にも使用できます。ただしGF-7Bは直前の規格との互換のみとされています。

Q. GF-6オイルはまだ使えますか? GF-6製品は2026年3月をもって正式に段階廃止となっています。現在の業界ベースラインはGF-7に移行しています。GF-7オイルはGF-6以前の規格との後方互換性があるため、新規格への切り替えに際して特別な手続きは必要ありません。

出典