自然文を一行投げるだけで、数分後にはFinderに署名済みのApple純正ショートカットが届く——MacStoriesのFederico Viticci氏が公開した「Shortcuts Playground」は、そんな体感を実現する無料・オープンソースのツールです。Claude CodeとCodexの両方で動くプラグインとして提供され、開発には約6か月を要したと本人が明かしています。9to5Macが報じました。

最大の読者メリットは、ショートカット制作で詰まりがちな「アクション間のデータ受け渡し」や「条件分岐」を、自然言語の指示で丸ごと外注できる点にあります。手作業でブロックを組み立てる必要がなく、欲しい挙動を文章で書けばエージェント側がフローを構築してくれる構造です。

自然文を投げて数分、Finderに署名済みファイルが届く

Shortcuts Playgroundの基本的な使い方はシンプルです。Claude CodeまたはCodexで新しいセッションを開始し、欲しいショートカットの内容を文章で入力します。すると数分後(依頼内容の複雑さで時間は変動)、Finder上に「実体のあるショートカットファイル」が出力されます。

出力されるのは検証(validated)・署名(signed)済みのショートカットで、そのままショートカットアプリに読み込めば即利用できます。Federico Viticci氏は次のように説明しています。

Today, I'm pleased to introduce something I've been working on for the past six months: Shortcuts Playground, a plugin for Claude Code and Codex that can create any shortcut for Apple's Shortcuts app using natural language.

仕組みの詳細はGitHub上にドキュメントとして公開されています。

「シンプル」の基準が高すぎる3つの実例

公開時に紹介されている「シンプルな」例は、次の3つです。

  1. 「a funny and unhinged Hello World shortcut」——おもしろくてイカれたHello Worldショートカット
  2. 「takes my 5 most recent screenshots and sends them to a contact on iMessage」——直近5枚のスクリーンショットを取得し、iMessageの連絡先に送る
  3. 「shows me how much time I have left until my next calendar event」——次のカレンダー予定まであと何分かを表示する

これらが「シンプル」と位置付けられている時点で、Shortcuts Playgroundが想定している複雑度の高さがうかがえます。Federico Viticci氏は「お気に入りのエージェントで新しいセッションを開始し、アイデアを入力して数分待てば、検証・署名済みのショートカットが手に入る」と紹介しています。

ショートカットでショートカットを作る——Club MacStories向けの「生成的ショートカット」

Club MacStories会員向けに、Federico Viticci氏はもう一段踏み込んだ提供形態として、Shortcuts Playgroundを「生成的ショートカット(generative shortcut)」としてリリースしました。これはプラグイン本体を使い、さらに「ショートカットを作るためのショートカット」を生成・配布できる仕組みです。本人は次のように述べています。

It's quite meta: once you have the main plugin installed on a Mac, you can use a shortcut to make more shortcuts and install them directly on an iPhone, iPad, or other Mac.

Macに本体プラグインをインストールしておけば、そのMac上で動くショートカットUIを介して、iPhone・iPad・別のMacへ直接ショートカットを配布できます。エージェントを毎回叩かなくても、ショートカットアプリ側から生成と配布を一気通貫で完結できるのが利点です。

試してみる際のポイント

Shortcuts Playgroundは無料・オープンソースで配布されています。まずはGitHubのドキュメントを参照し、自分の環境(Claude CodeまたはCodex)に組み込むのが入り口です。フローは「自然文の入力→Finderへのファイル出力→ショートカットアプリへの取り込み」とシンプルなため、最初は単純な題材から試すと、生成品質とプラグインの挙動を掴みやすいはずです。

ショートカットを日常的に組んでいる人ほど、自然言語からどこまで実用的なフローが立ち上がるかを確かめる価値があります。現時点で公開されているのは本体プラグインと、会員向けの生成的ショートカットの2形態です。まずは無料のプラグイン版から触ってみてください。

「Craig Loop」と知識ベース——信頼性を担保する内部設計

自然言語からショートカットを生成する試みは過去にも存在しましたが、Shortcuts Playgroundがこの課題に取り組む中核が、Viticci氏が「Craig Loop」と呼ぶ仕組みです。

検証ループとナレッジベースの規模

  • 各ファイル書き込みのたびにPython検証スクリプトが繰り返し走り、構造的エラーをエージェントのコンテキストへ戻し、出力が通るまで自己修正を続けます。
  • ナレッジベースはCodexによって約1,000のアクション/インテントから約2,000規模へと拡張されています。
  • ショートカットはApple独自の.shortcut形式に署名・暗号化されたXMLファイルで、エージェントがXMLを生成し、Appleのshortcuts CLIで署名します。

独立して公開されたShortcutForgeも同じアーキテクチャ的結論に到達しており、LLM出力を「信頼できない中間コード」として扱い、リンターを主要な信頼性メカニズムと位置付けています。導入面ではPython 3.10以上が必須で、古いmacOS同梱の3.9では検証スクリプトは動作しません。

iOS 27の自然言語ショートカット生成を待たずに使える選択肢

AppleはiOS 27のショートカットアプリに自然言語でショートカットを作成するAI機能を追加すると噂されており、iOS 27/iPadOS 27ではカレンダー空き時間共有や文書要約のような複雑な自動化を自然言語の記述で生成できる機能がテスト中です。

項目iOS 27(噂)Shortcuts Playground
提供時期テスト中・未リリース公開済み(無料・OSS)
生成方式自然言語の記述Claude Code/Codexで自然文を入力

下地となるiOS 26時点でも、オンデバイスのApple Intelligenceモデル、Private Cloud Compute、ChatGPTの3つから選んで使える「Use Model」アクションを介してAIに入力を渡せます。再設計されたMacStories Shortcuts Archiveは400以上のショートカットを収録し、うち100個はShortcuts Playgroundで生成・検証済みです。Club MacStories会員向けには、SSH経由でClaude Code/Codexと通信し、iPhoneやiPadから直接ショートカットを生成できる「Shortcuts Playground Remote」も用意されています。

Q&A

Q. Shortcuts Playgroundは有料ですか? 本体プラグインは無料・オープンソースで公開されています。Club MacStories会員向けには、追加で「生成的ショートカット」版が提供されています。

Q. 動作には何が必要ですか? Claude CodeまたはCodexのいずれかと、生成されたショートカットを読み込むためのApple純正ショートカットアプリが必要です。本体プラグインはMacにインストールする構成で、生成的ショートカット版を使えばiPhone・iPad・他のMacへも配布できます。

Q. 生成されたショートカットは安全に使えますか? 出力されるショートカットは検証(validated)・署名(signed)済みの状態でFinderに保存され、そのままショートカットアプリへ取り込んで利用できる形です。

出典