Disney+、Netflixに続き、Amazon Prime Videoも縦型短尺動画フィード「Clips」をiPhoneアプリに投入しました。ストリーミング大手3社が同年内に揃って縦型動画へ参入する形となり、TikTokが切り開いたフォーマットが配信サービスのコンテンツ発見導線にまで波及してきたことを示しています。NBA配信で試験運用してきた機能を、映画やドラマを含むPrime Video全体に広げる動きで、米国の一部ユーザーから段階的に展開されます。

ホーム画面から全画面縦スクロール——Clipsの中身

Clipsは、Prime Videoモバイルアプリのホーム画面に新設された縦スクロール式の短尺動画フィードです。ホーム画面の「Clips」カルーセルからクリップをタップすると、全画面の縦型フィードに入り、視聴履歴に基づいてパーソナライズされた他のクリップを次々と閲覧できる仕組みになっています。

クリップ視聴中の操作も多彩で、以下のアクションがその場から行えるとされています。

  • 該当作品をそのまま本編視聴する
  • 作品をレンタル・購入する
  • サブスクリプションを契約してアクセスする
  • ウォッチリストに保存する
  • クリップに「いいね」を付ける、友人にシェアする

訪問するたびに新しいクリップが表示される設計で、TikTok的なレコメンド体験を作品発見に転用した格好です。

NBA配信での試験から本格展開へ

Clipsはもともと、Prime VideoがNBA中継向けに試験提供してきた機能でした。今回、Amazonはこれを大幅に拡張し、「Prime Videoの体験全体にわたる映画やシリーズの名場面を含むよう拡大する」と公式リリースで述べています。

つまり、これまでスポーツ中継のハイライト的な使われ方だった縦型フィードを、コンテンツ発見のための入口として再定義したことになります。

配信3社が同年内に縦型参入——タイムラインで整理

ストリーミング各社が縦型動画に相次いで参入しているのは、9to5Macが指摘するとおり今年の大きな潮流です。Disney+の「Verts」が先行し、先週Netflixが「Clips」を投入、そして本日Prime Videoも同名の「Clips」で続いた流れになります。

サービス機能名投入時期
Disney+Verts2026年3月
NetflixClips先週ローンチ
Prime VideoClips本日(米国で段階展開開始)

NetflixとPrime Videoが同じ「Clips」という名称を採用している点も興味深いところです。TikTokが切り開いた縦型短尺動画のフォーマットを、配信大手が揃って自社アプリ内のディスカバリー導線に取り込もうとしている構図がはっきり見えてきます。

対象デバイスと未確定ポイント

Amazonによれば、Clipsは当初、米国の一部のユーザーを対象にiOS、Android、Fire tabletsで段階的に展開され、今夏にこれらのデバイスで全面提供される予定です。アプリにまだClipsが表示されない場合は、最新バージョンへの更新を確認することが推奨されています。

一点、現時点で明確にされていない点があります。Clipsの対象がAmazon自社コンテンツに限られるのか、それとも最近のApple TV-Peacockバンドルのような他社サブスクリプション提供にも縦型表示が広がるのかは未確定です。これは、サードパーティ作品の発見性にも関わる重要な論点と言えます。

横並びのサムネイルから選ぶ従来のUIと、縦型フィードに身を委ねるTikTok型UI——どちらが視聴スタイルに合うかは、実際にロールアウトされた段階で試してみるのがよさそうです。

Q&A

Q. Prime VideoのClipsは日本でも使えますか? 現時点では米国の一部ユーザー向けにiOS、Android、Fire tabletsで段階展開が始まった段階で、今夏にこれらのデバイスで全面提供される予定です。日本での提供時期は公表されていません。

Q. Clipsは映画やドラマの本編視聴にもつながりますか? はい。クリップ画面から本編視聴のほか、レンタル・購入、サブスクリプション契約、ウォッチリスト保存、いいね・シェアといった操作が可能です。

Q. NetflixのClipsとPrime VideoのClipsは別物ですか? 名称は同じですが、それぞれが自社サービス内に独自に実装した別機能です。Netflixは先週、Prime Videoは本日それぞれ展開を開始しました。

出典