Tahoeで批判されたサイドバーの透明度の低さやコントラスト不足が、macOS 27で磨き直されると報じられています。BloombergのMark Gurman氏によれば、Appleは次期macOSでデザイン言語「Liquid Glass」の「軽微な再設計(slight redesign)」を準備しているとのことです。正式な発表は6月8日に開幕するWWDCで行われる予定とされています。
Tahoeで露呈した「未完成のLiquid Glass」を作り直し
Gurman氏のニュースレターによると、macOS 27ではLiquid Glassの磨き込みが中心テーマになると伝えられています。具体的には、システム全体で使われている透明度や影の表現が見直され、Tahoe搭載アプリで指摘されていたコントラストの低さが改善される可能性があります。
Gurman氏は現状について、次のように説明しています。
実際、macOSの変更は、Liquid GlassをAppleのデザインチームが当初意図していた姿に見せるためのものです。昨年のOSは必ずしもデザインの問題を抱えていたわけではなく、Appleのソフトウェアエンジニアリングチームによる実装が完全には仕上がっていなかった、と聞いています。
つまり、Liquid Glassというコンセプト自体が嫌いなユーザーにとってmacOS 27が好みになる可能性は低い一方、サイドバーの透明度など可読性に具体的な不満を持っていたユーザーには響くアップデートになるかもしれない、とGurman氏は述べています。
信頼性・効率改善も同時に——「iOS 12型」の安定化アップデートに
macOS 27ではデザイン調整に加え、ソフトウェアの信頼性と効率の改善にも力が入ると伝えられています。今年のOSアップデート全般で「コードのクリーンアップ」がテーマになっていると報じられており、ユーザー向けには「パフォーマンス向上」「バッテリー持続時間の延長」といったメッセージが打ち出される可能性があります。これは、安定性と高速化を前面に打ち出したiOS 12のマーケティングに近い方向性です。
派手な新機能ではなく、日常的な使い勝手を底上げするタイプの更新と位置づけられそうです。
SiriとSpotlightの統合、Gemini基盤のチャットボット機能も
macOS 27とiOS 27をまたぐ最大の新機能は、刷新されるSiriだと報じられています。Gurman氏によれば、新しいSiriはチャットボット機能を備え、これはより賢いGeminiベースのモデルによって支えられるとのことです。あわせて、AppleのAIプラットフォーム強化に伴う各種機能改善や、SiriとSpotlight Searchの統合も行われると伝えられています。
ただし、これらは現時点で報道ベースの情報であり、Apple自身による正式な発表は行われていません。
情報は確定ではない——WWDCまで判断保留を
今回の情報はBloombergのGurman氏によるレポートが起点であり、内容は確定情報ではありません。デザインの方向性に強い不満を持っている場合は、6月8日のWWDC基調講演で示される実際のUIを確認してから判断するのが妥当です。Tahoeで気になっていた透明度・コントラストの問題が解消されるかどうかは、デモや開発者向けベータの登場まで結論を保留するのが安全と言えます。
LCDディスプレイで顕在化した可読性問題と、OLED Mac噂との関係
Tahoeでの不満は単なるデザインの好みではなく、ハードウェア側の事情とも結びついていると報じられています。GurmanによればLiquid GlassはOLEDディスプレイを念頭に設計されており、一方で多くのMacはいまだLCDパネルで動作しています。Control CenterやFinder、サイドバーや密なリストを持つアプリで可読性の問題が顕在化しており、透明効果と影によってテキスト密度の高い領域が読みにくくなっています。
OLEDタッチMacBookという「ハード側の解」
今年中に登場が噂されるOLEDタッチスクリーンMacBookでは、Liquid Glass UIがより見映えする可能性があると報じられています。ソフト側の磨き込みとハード側のディスプレイ刷新が同時並行で進めば、Tahoeで感じられた「未完成感」は二方向から解消されていく見立てです。
加えて、Appleの新ソフトウェアデザイン責任者Steve LemayがLiquid Glassの推進役を担っており、方針は一気に作り直すのではなく段階的な改善とされています。つまりmacOS 27でのチューニングは単発の修正ではなく、複数バージョンをまたいで磨き込みが続く長期プロセスの一部と位置づけられています。
WWDC26のスケジュールと、Safari・Siri周辺の新要素
正式発表の枠組みも明らかになっています。Appleは2026年6月8日〜12日にWWDCをオンラインで開催すると発表しました。加えて6月8日にはApple Parkで対面の特別イベントも実施されます。キーノートではiOS 27、iPadOS 27、macOS 27、tvOS 27、watchOS 27、visionOS 27が披露される予定です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 期間 | 6月8日〜12日 |
| キーノート | 6月8日 10:00 PT |
| 形式 | オンライン+Apple Park対面 |
デザイン以外の注目点として、macOS 27ではSafariにAIによるタブ自動グルーピング機能「Organize Tabs」が搭載される見込みと報じられています。さらにWWDC26の公式グラフィックには新Siri UIの片鱗が含まれており、Dynamic Island上に「Search or Ask」というプロンプトが現れる演出が確認されています。デザインの磨き直しに加え、検索・AI関連の入口が刷新される可能性が高いと言えます。
Q&A
Q. macOS 27でLiquid Glassは廃止されますか? 廃止されません。報道によれば、Liquid Glassのデザイン言語自体は維持され、Tahoeで仕上がりが不十分だった部分が磨き直されるかたちになると伝えられています。
Q. Siriの刷新はmacOS 27だけの機能ですか? いいえ。Geminiベースのモデルを活用したチャットボット機能を備える新Siriは、macOS 27とiOS 27にまたがる目玉機能として報じられています。SiriとSpotlight Searchの統合も合わせて行われる見込みです。
Q. Apple Intelligenceとの関係は? 今回報じられているSiri刷新は、AppleのAIプラットフォーム強化の一環と位置づけられています。Gurman氏のレポートでは、チャットボット機能が「より賢いGeminiベースのモデル」で支えられると触れられているのみで、AppleのAI戦略全体における位置づけの詳細は出典元を参照してください。
