開いた状態でわずか4.6mm——Appleの折りたたみiPhone「iPhone Fold(一部ではiPhone Ultraとも呼称)」の高精度モックアップが、YouTubeチャンネル「Unbox Therapy」で公開されました。ホストのLewis Hilsenteger氏が手にした2台目のモックアップは、開けばiPad miniをそのままポケットから取り出すような感覚を想起させる仕上がりです。

開いた状態で4.6mm・折りたたみ9.18mm——iPhone 17 Proに迫る薄さ

今回のモックアップで最も注目すべきは、その薄さです。Unbox Therapyの実測によれば、開いた状態での本体の薄さは4.6mmにとどまり、折りたたんだ状態でも9.18mmとされています。これはiPhone 17 Proの厚さ8.82mmと比べてもごくわずかに厚い程度で、折りたたみスマートフォンとしては極めて薄い部類に入ります。

Appleが先行して5.7mm厚のiPhone Airで培った薄型化技術が、折りたたみ機にも応用されていると見られています。

項目iPhone Fold(モックアップ実測)参考機種
展開時の本体厚4.6mmiPhone Air(折りたたみではない単体): 5.7mm
折りたたみ時の厚さ9.18mmiPhone 17 Pro: 8.82mm

ただしこれはあくまでモックアップ(再現モデル)での測定値であり、最終製品の仕様と異なる可能性がある点には注意が必要です。またiPhone Airは折りたたみ機ではない単体機種であり、単純比較ではない点にもご留意ください。

パスポート型アスペクト比——iPad miniをポケットに

サムスンのGalaxy Z Foldシリーズが縦長のキャンディバー型を採用しているのに対し、iPhone Foldはより横幅のある「パスポート型」のアスペクト比を採用するとされています。今回のモックアップもその情報どおりで、Z Foldより明らかに背が低く、横に広い形状になっています。

展開すると、5.3インチのディスプレイが2枚並ぶ構成となり、合わさったアスペクト比はAppleの最小タブレットであるiPad miniとほぼ同等です。Hilsenteger氏はこの形状について、かつてのMicrosoft Surface Duoを強く想起させるとも指摘しています。「Appleファンの未来の姿」と表現されるように、iPad miniをそのままポケットに入れて持ち歩く感覚に近いデバイスになる可能性があります。

内側にもパンチホール?Appleらしからぬ違和感

一方で、モックアップのすべてが実機に反映されるとは限りません。Hilsenteger氏が特に指摘したのが、カメラの配置です。

  • 外側ディスプレイの隅にパンチホール式カメラ
  • 展開後の内側ディスプレイにももう1つのパンチホール

Hilsenteger氏はこれらの仕様について「Appleらしくない(un-Apple-like)」と評しており、最終的なデザインでは別の方式が採られる可能性もあります。

また、カメラ構成についても未確定要素が残っています。Pro Maxのようなトリプルレンズではなくデュアルカメラ構成になるのか、生体認証は折りたたみ時の使いやすさを考慮して電源ボタン一体型のTouch IDに回帰するのか、それともFace IDが維持されるのか——いずれも現時点では確証がありません。

9月発売の可能性——Galaxy Z Fold 8との二強構図になるか

Tom's Guideは、iPhone Foldがこの9月に発売されれば、Samsung Galaxy Z Fold 8と肩を並べる最高峰の折りたたみスマートフォン候補となり得る、と報じています。なお、Galaxy Z Fold 8自体も現時点では今後登場が見込まれている製品としての言及である点に留意が必要です。サムスンが切り拓いてきた折りたたみ市場に、Appleが「iPad miniをポケットに入れる」というコンセプトで真っ向から挑む構図と言えそうです。

ただし、これらはあくまで複数のリーク情報を総合した見通しに過ぎず、Appleからの公式発表はまだありません。価格帯も含めて、現時点では「ポケットに入るiPad mini」というコンセプトを示す精巧なモックアップが出てきた段階であり、最終仕様・価格・発売時期のいずれも確定していません。折りたたみiPhoneを待っている方は、続報を待ちながら判断するのが妥当でしょう。

$1,999〜の価格帯と初年度シェア34%予測——アナリストが見る商機

製品名・価格・出荷規模については、複数のアナリストから具体的な数字が出てきています。

「iPhone Ultra」ブランドとしての位置付け

最近のリーク情報では、Appleが「iPhone Ultra」として位置付ける可能性が指摘されており、これは未確認ながら、「Ultra」がすでにApple Watch UltraやM-series Ultraチップで最上位ティアを表しているため、ブランディング上は理にかなっているとされています。

価格面では、基本価格が$1,999〜とされ、容量別では256GBで約$2,325、512GBは約$2,645、1TBは約$2,905にも達する可能性が報じられています。出荷台数はMing-Chi Kuoによれば2026年に300万〜500万台、2027年には第2世代を含めて2,000万台が見込まれています。さらにIDCは初年度で世界折りたたみ出荷台数の22%、セグメント市場価値の34%をAppleが獲得すると試算しています。一方で量産は当初6月予定から8月に後ろ倒しされており、初回供給は限定的になる可能性が指摘されています。

競合は「広幅」化と多形態化へ——2026年は折りたたみ市場の転換点に

Appleの参入を見据え、競合各社は形態と仕様の両面で対抗策を強化しています。

製品主な特徴
Galaxy Z Fold 7折りたたみ時8.9mm、重さ215g
Galaxy Z Fold 8 Wide4:3アスペクト比、約7.6インチ内側ディスプレイ
Galaxy Z TriFold2026年初頭に米国展開、10インチ二重折り、$2,500超で完売
Motorola Razr FoldMWC 2026発表、折りたたみ時10mm未満、6,000mAhシリコンカーボン電池、8.1インチ内側画面
Pixel 10 Pro Fold折りたたみ初のIP68対応、Qi2磁気ワイヤレス充電を搭載

特に注目されるのがSamsungのGalaxy Z Fold 8 Wideで、4:3アスペクト比と約7.6インチの内側ディスプレイを採用し、Appleへの対抗策として準備されているとされています。市場全体ではOmdiaが2026年の折りたたみ出荷台数を前年比50%増と予測しており、新規参入と形態多様化の同時進行が業界の転換点となる見通しです。

Q&A

Q. iPhone Foldの薄さはどれくらいですか? Unbox Therapyが公開したモックアップでは、開いた状態で4.6mm・折りたたみ時9.18mmと測定されています。折りたたみ時の厚さはiPhone 17 Pro(8.82mm)にごくわずかに上乗せされた程度です。ただしモックアップ実測値のため、最終製品とは異なる可能性があります。

Q. 展開するとどんなサイズ感ですか? 5.3インチのディスプレイが2枚並ぶ構成で、合わさったアスペクト比はiPad miniとほぼ同じになると報じられています。縦長のGalaxy Z Foldとは異なり、横に広い「パスポート型」のフォルムです。

Q. 発売時期は決まっていますか? Tom's Guideは「この9月に発売されれば」という条件付きの表現で言及しており、具体的な発売時期に関するAppleからの公式発表はなく、確定情報ではありません。

出典