Google検索やDiscoverの中に、お気に入り媒体のSNSライクな「プロフィールページ」が同居する——Googleが2026年6月4日、出版社・クリエイターをフォローしやすくする「Search profiles」を導入したと報じられています。検索行動を起点にしながら、RSSやSNSフォローなしで媒体の最新コンテンツを継続的に追える点が大きな変化です。

この記事の要点

  • 新機能名:Search profiles(Google Search / Discover向け)
  • 目的:出版社・クリエイターの最新コンテンツをフォローしやすくする
  • 提供範囲モバイル限定 / 米国から段階展開
  • 対象:主要なSNSまたは動画プラットフォームで一定規模のフォロワーを持つ出版社・クリエイター
  • 日本展開:時期未公表

SNSプロフィールがGoogle検索に同居する

Search profilesは、出版社やクリエイターがGoogle SearchおよびDiscover上で自分の存在感を整える「公開ハブ」と位置づけられています。アバター、自己紹介文、Webサイト・SNS・動画プラットフォームへのリンクを設定できる構成で、見た目はSNSプロフィールに近い形式です。

ユーザー側にとっての利益はシンプルで、お気に入り媒体・クリエイターの最新コンテンツを、検索やDiscoverの導線そのままに継続フォローできる点にあります。RSSリーダーや個別のSNSアカウントを別途運用しなくても、Google上だけで「フォローに近い体験」を成立させられるのが今回の更新の核です。出版社側から見れば、ナレッジパネル周辺の表現力が広がる更新であり、SEO・ブランディングの観点でも無視できない動きと読めます。

モバイル限定・米国先行——PCブラウザでは開けない

プロフィールへの主な導線は、Searchのナレッジパネル経由、およびDiscoverフィード内での媒体名・クリエイター名タップとされています。一方で、閲覧はモバイル限定であり、PCブラウザではプロフィールページを開けません。出版社が読者にプロフィールを案内する際も、モバイル前提の導線になる点に注意が必要です。

ナレッジパネルとの連動については、Search profilesと既存ナレッジパネルの関係性の詳細は現時点では明らかにされていません。詳細仕様は出典元の続報を参照してください。

対象は「一定規模のフォロワー」——日本展開は時期未公表

提供対象は、主要なソーシャルメディアまたは動画プラットフォームのいずれかで十分なフォロワーを持つ出版社・クリエイターと説明されており、全クリエイターが即時に利用できる仕組みではありません。一定規模の媒体・個人クリエイターから順次提供される見込みです。

ロールアウトはまず米国から開始されます。日本を含むその他地域への拡大計画はあるとされていますが、具体的なスケジュールは現時点で公表されていません。

日本のユーザーから見れば、当面は米国メディア・クリエイターのプロフィールが先行して見える状態となります。国内媒体運営者にとっては、SNS・動画プラットフォーム側のフォロワー基盤やリンク情報を整備しておくことが、対象拡大時に有利に働く備えになりそうです。

フォロワー10万人が事実上の必須条件——ピン留めは最大8件、merchリンクも設定可能

「一定規模のフォロワー」については、Search Engine Journalが具体的なしきい値を報じています。対象となるのは、Instagram・YouTube・Xのいずれか1つのプラットフォームで10万人以上の公開フォロワーを持つ公開アカウントです。

プロフィール側のカスタマイズ仕様も明らかになりつつあります。

  • アバター・自己紹介文・Webサイトリンク・SNSや動画プラットフォームのリンクを設定
  • マーチャンダイズ(グッズ)ストアへのリンクを追加可能
  • 直近365日に投稿した最大100件のプールから、最大8件のおすすめコンテンツをピン留めできる
  • アクセス導線は3種類:Discoverのカード、モバイル版Searchのナレッジパネルに追加された新ボタン、ダイレクトURL

「ピン留め」枠の存在は、SNSの固定投稿に近い設計です。グッズ動線まで標準で組み込まれている点は、Search上でクリエイターの収益化動線を完結させる意図とも読み取れます。

AI Overviewsによる参照トラフィック減と重なる発表——「フォロー導線」が出版社側の受け皿に

今回の機能投入は、Google検索の構造変化と切り離せない発表でもあります。VarietyはSearch profilesの導入を「AI Summariesが参照トラフィックの落ち込みを引き起こすなか」の施策として位置づけて報じています。

参照トラフィック減は複数の調査が裏付けています。

調査主体内容
Pew Research CenterAI Overviews表示時の従来型検索結果クリック率は8%、非表示時の**15%**から半減
業界分析(規模別)Google参照トラフィックが小規模出版社で60%減、中規模で47%減、大規模で22%減
Seer Interactive2024年6月〜2025年9月、AIO併用時のオーガニックCTRが61%下落

検索結果からの単発訪問が縮んでいくなか、フォロー経由でDiscoverへ継続露出できる枠は、出版社が自媒体の接点をGoogle上で確保し直すための受け皿として機能する可能性があります。

Q&A

Q. 既存のknowledge panel(ナレッジパネル)と何が違うのですか? Search profilesは出版社・クリエイターを「フォロー対象」として扱う公開ハブとして導入されています。既存ナレッジパネルとの具体的な関係性や差分の詳細は、現時点では明らかにされていません。続報は出典元を参照してください。

Q. 出版社・クリエイターはどうすればプロフィールを作成・最適化できますか? 提供対象は「主要なSNSまたは動画プラットフォームで十分なフォロワーを持つ出版社・クリエイター」とされていますが、申請手順・審査基準・最適化要件の詳細は現時点で公表されていません。SNS側のフォロワー基盤とリンク情報の整備が前提条件になると見られます。

Q. RSSやGoogleニュース購読との使い分けはどうなりますか? RSSやGoogleニュースとの機能上のすみ分け・統合方針は現時点で明らかにされていません。ユーザー視点では「検索やDiscoverをすでに常用している層」がもっとも恩恵を受けやすい更新と整理できます。

出典