これまで通常検索のTop Storiesに限られていた「Preferred Sources」が、今回いよいよAI OverviewsとAI Modeにも広がります。お気に入り情報源の優先表示が、AI生成の要約欄でも識別できるようになります。Android Authorityが2026年5月27日付で報じました。
Preferred SourcesがAI Overviews / AI Modeに拡張
Preferred Sourcesは、ユーザーが信頼するサイトをあらかじめ登録しておくことで、検索結果のTop Storiesに優先的に表示させられるGoogleの機能です。これまではTop Storiesでの優先表示が中心でしたが、今回、表示先がAI検索領域にまで広がる形となります。
ただし、ユーザーがTop Storiesに触れる機会自体が減っていたという背景があります。AI OverviewsとAI Modeの登場で、検索結果の上部がAI生成の要約に置き換わるケースが増えてきたためです。せっかくお気に入りサイトを登録しても、AIの要約に押されてTop Storiesが表示されないという問題が起きていました。
今回の変更は、まさにこの落とし穴を埋めるものです。AI OverviewsとAI Modeの応答内に並ぶソースリンクのうち、ユーザーが登録したサイトには**「Preferred」バッジ**が付与され、見分けがつくようになります。
数分で終わる登録手順
Preferred Sourcesの登録手順は、AI検索向けでもこれまでと変わりません。Google検索のパーソナライズ設定から「search preferences」を開き、サイト名またはURLで検索して追加するだけです。
- 設定場所: Google検索のパーソナライズ設定 → search preferences
- 登録方法: サイト名またはサイトURLで検索して追加
- 反映先: 通常検索のTop Stories、AI Overviews、AI Modeのソースリスト
AI Overviewsの結果やAI Modeの応答には複数のソースリンクが並ぶのが通例ですが、その中で自分が信頼する媒体を一目で見分けられるようになる、というのが今回の趣旨です。
「発展中の話題」にはリンクカルーセルも
これとは別に、AI OverviewsやAI Modeの一部の応答で、リンクカルーセルの表示が始まります。サイト、ソーシャルメディアの投稿、フォーラムへのリンクが横並びで提示される形式で、状況に応じて構成が変わるとされています。
Googleによると、このカルーセルが表示されるのは「developing topic(展開中の話題)」を検索したときです。リアルタイムの更新が続いている事象について、より新しい記事をユーザーに届ける狙いがあると読めます(編集部注釈)。なお、リンクカルーセル内でもPreferred Sourcesは区別して表示されるとされています。
通常検索には「Highly cited」バッジも追加
通常のGoogle検索結果側でも変更があります。記事に**「Highly cited(多数引用)」バッジ**を付ける仕組みが拡大されるとされています。重要なソースを見つけやすくする狙いがあると見られますが、具体的な判定基準の詳細は公表されていません。
これら3つの動き——Preferred SourcesのAI検索拡張、リンクカルーセルの導入、Highly citedバッジの拡大——は、AI Overviews時代に「自分が読みたい情報源にたどり着けない」という不満に対するGoogleの応答策と読めます(編集部注釈)。
AI検索を毎日使うなら今すぐ設定すべき理由
AI Overviewsの普及で、検索結果のクリック先を選びにくくなったと感じていたユーザーには、すぐに恩恵がある変更です。普段から特定の媒体を情報源にしている人ほど、Preferred Sourcesの設定価値は上がります。設定そのものは数分で終わるため、AI検索を日常的に使っている環境では即座に登録しておきたいアップデートです。
なお、リンクカルーセルが「developing topic」のときに表示されるという点は、具体的な判定条件や対象クエリの範囲についての詳細は明らかにされていません。実際にどの程度の頻度で目にすることになるかは、今後の運用次第と見るのが妥当でしょう。
345,000ソース突破——Preferred Sourcesの実績と次の一手
Preferred Sourcesは突然登場した機能ではありません。Search Labsの実験として2025年6月に最初に登場し、2025年12月にGoogleがグローバル展開を発表、まず英語、その後すべての対応言語へと拡大しました。今回のAI検索領域への拡張は、その延長線上にある段階的な進化に位置づけられます。
利用実績も具体的な数字で示されています。
- 登録された固有ソース数は345,000を突破
- Preferredタグが付いたリンクはクリック率が約2倍
- 担当はGoogle SearchのProduct Manager、Duncan Osborn氏
注目すべきは将来構想です。現時点でPreferredバッジは登録サイトがたまたまAI応答に含まれた際にのみ表示されますが、Googleは今後、Preferred SourcesをAI機能全体のランキングシグナルとして使い、選択したサイトがより頻繁に現れるようにする方向で開発を進めています。単なる視認性向上から、応答内容そのものへの介入へと役割を広げる構想です。
AI検索シフトの中でのパブリッシャー支援策
今回の発表は、5月のGoogle検索アップデートの集大成という側面があります。2026年5月6日には、AI ModeとAI Overviewsにおけるリンク・引用の表示方法に関する5つの変更が発表され、Webの多様な情報源と利用者をつなぎやすくする狙いが示されました。そのうちのひとつがニュース購読リンクのハイライト機能で、登録中のサブスクリプションからのリンクをAI応答内で強調するものでした。
背景にはパブリッシャー側の厳しい状況があります。
| 指標 | データ |
|---|---|
| 小規模パブリッシャーの検索トラフィック | 過去2年で60%減少(Chartbeat、2026年3月) |
| AI Overviewsによる1位オーガニック結果のクリック減 | 平均34.5%減(Ahrefs調査) |
| AI Mode月間アクティブユーザー | 公開1年で10億人突破、クエリは四半期ごとに倍以上に |
AI検索の利用拡大とパブリッシャーのトラフィック減が同時進行する中で、Preferredバッジ、リンクカルーセル、Highly Citedラベルの3点セットは、利用者の信頼するサイトへ送客する経路を保とうとする調整策と読み取れます。
Q&A
Q. Preferred Sourcesは日本でも使えますか? 日本市場や日本語環境への対応可否について、公開情報の範囲では明らかにされていません。今回のAI Overviews / AI Modeへの拡張に関する日本での具体的な提供時期や確認方法の詳細も公表されていないため、設定画面の「search preferences」が利用可能かどうかが目安となります。
Q. Preferred Sourcesを登録すると検索結果が偏りませんか? 登録したサイトはバッジ付きで強調表示されますが、他の情報源が排除されるわけではありません。AI Overviews / AI Modeのソースリストやリンクカルーセル内で「自分が信頼する媒体を見つけやすくする」仕組みです。
Q. 「Highly cited」バッジはどこに表示されますか? 通常のGoogle検索結果側に追加されるバッジで、対象となる記事に付与されるとされています。AI検索のソースリスト用ではなく、従来型の検索結果を補強する位置づけです。詳細な判定基準は公表されていません。
