Amazfitが、先に発表したCheetah 2 Proに続き、トレイルランナーとウルトラディスタンスアスリート向けの新モデル「Cheetah 2 Ultra」を発売しました。Grade 5チタンの筐体に1.5インチの大型ディスプレイを組み合わせ、Trail Runningモードで最大33時間のGPS駆動を実現するプレミアムGPSウォッチです。価格は$599.99(約9万3千円)で、すでに販売が始まっています。
Cheetah 2 Proのオフロード版として登場
Cheetah 2 Ultraは、舗装路向けに最適化されていたCheetah 2 Proのラインを、山岳トレイル向けへと拡張するモデルです。発売からわずか数週間でラインアップを広げてきた格好で、Amazfitがランニングウォッチカテゴリで上位帯に攻め込む姿勢が明確になっています。
Pro比でのアップグレードを整理すると次のとおりです。
- 筐体:Grade 5チタンのベゼル・フレーム・背面カバーに、サファイアガラスのディスプレイ保護を追加
- ディスプレイ:1.5インチへ大型化(最大3,000ニトの輝度は据え置き)
- ストレージ:64GBへと倍増し、マップとオフライン音源の格納に対応
- 安全装備:白色・赤色・SOS・ブーストの4モードに対応した内蔵フラッシュライト
長時間のトレーニングやレースを想定しつつ、軽量性も維持しているとされています。
トレイル向けのナビゲーションとバッテリー
トレイルランで最も問われるのが、地図表示とバッテリー持続です。Cheetah 2 Ultraは、デュアル周波数GPS、心拍計測、マップナビ、常時表示ディスプレイをすべてオンにした状態でも、Trail Runningモードで最大33時間動作するとされています。通常使用では最大30日のバッテリー持ちが見込まれています。
ナビゲーション面の主な機能は以下のとおりです。
| 機能 | 内容 |
|---|---|
| マップ | フルカラーの地形図・等高線マップ |
| ルート | ポイント間ルート作成、オフラインでのリルート対応 |
| 標高 | ルート上の勾配難度をカラーコードで示す標高オーバービュー |
| 描画 | マップのレンダリングと更新速度を旧世代から大幅に高速化 |
オフラインでリルートできる点や、勾配の厳しさを色分けで可視化する標高ツールは、未知のトレイルに踏み込むランナーにとって実用度の高い装備です。
ZeppエコシステムとHybrid Training
ソフトウェア面では、Amazfit共通のZeppエコシステムに統合され、トレーニングとリカバリーのインサイトを得られます。Hybrid Trainingプラットフォームの強化も継続中で、持久系・筋力系・リカバリーをまとめて長期のトレーニングブロックで管理する設計です。
サポートする主な指標は、VO₂ max、乳酸閾値、ランニングパワー、HRV、疲労トラッキング、トレーニング負荷分析など。Ultraではこれに加えて、トレイル特化のワークアウト解析として、獲得標高や地形難度を負荷計算に反映する仕組みが追加されています。ロードのマイル数と同じ尺度でトレイルを扱わない、という考え方です。
Garminへの挑戦状という位置づけ
Cheetah 2 Ultraは、Amazfitのアップマーケット戦略を象徴するモデルです。トレイル向け機能、チタン筐体、$599.99という価格帯から、AndroidAuthorityはAmazfitがCheetahラインをGarminの直接的な競合として位置付けつつあると指摘しています。
現時点でGarminのフラッグシップトレイルウォッチを使っているランナーが乗り換える価値があるかは、Zepp側のソフトウェア体験を許容できるか次第といえます。一方で、初めてプレミアムGPSウォッチを買うトレイルランナーにとっては、ハード面のスペックと価格のバランスが魅力的な選択肢になりそうです。購入を検討するなら、Amazfit公式サイトでの取り扱いから始まる点に注意してください。
競合Garminのトレイル向けフラッグシップとの位置関係
Cheetah 2 Ultraが挑む先には、より高価格帯のGarmin Fenix 8 Pro系が控えています。Fenix 8 Proはチタン筐体とサファイアクリスタル、内蔵フラッシュライト、衛星・セルラー通信を備え、47mm AMOLED版で$1,099と設定されています。
主要モデルのGPSバッテリー比較
| モデル | GPSモード持続時間 |
|---|---|
| Cheetah 2 Ultra($599.99) | 最大33時間(Trail Running) |
| Forerunner 970 | 26時間 |
| Fenix 8 Pro(拡張GPS) | 44時間 |
| Coros Vertix 2 / Apex 4 | 65時間以上 |
| Garmin Enduro 3(ソーラー) | 最大120時間 |
$599.99で最大33時間GPSを謳うCheetah 2 Ultraは、Garmin上位機の半額帯に踏み込みつつ、ウルトラ専用機との間にバッテリー差を残す中間ポジションといえます。iRunFarはAmazfitのアドベンチャー機について「$800〜$1,000を払わなくても本格的なアドベンチャーウォッチが手に入る説得力ある選択肢」と評価しており、上位帯への食い込みを後押ししています。なお、Garminの次期フラッグシップFenix 9は2026年夏の投入が有力視されており、年内にハイエンド側の競争はさらに動く見通しです。
ソフトウェア面の進化——Zepp OS 6とサポート期間延長
ハード面と並行して、AmazfitのソフトウェアエコシステムであるZeppも転換期を迎えています。Zepp Health公式のAmazfitソフトウェアロードマップによれば、Zepp OS 6が2026年5月に投入予定で、その他にも複数のアップデートが控えています。
音声アシスタントとリカバリー指標の刷新
Zepp FlowはAIに乳酸閾値テストやトレーニングライブラリのワークアウト起動を依頼できるようになり、音声で疲労やトレーニング状態を確認できるなど、単純な音声操作にとどまらないトレーニング用途に踏み込みます。リカバリー指標も世代交代が進んでおり、BioChargeは2025年9月以降に従来のReadinessスコアを置き換え、2026年4月時点でBalance 2やT-Rex Ultra 2など複数機種へ展開され、Balance 2にはBioCharge Life Logも追加されています。さらに2026年2月にはZeppがソフトウェア支援ポリシーを更新し、T-Rex 3で1年、Helio ringで8か月といった具合に従来2年だった更新期間を延長しています。長期使用を前提とするウルトラランナーにとっては、ハード以上に効いてくる変更点です。
Q&A
Q. Cheetah 2 ProとCheetah 2 Ultraの主な違いは何ですか? Ultraはトレイルラン特化モデルで、Grade 5チタン筐体、1.5インチへ大型化したディスプレイ、64GBストレージ(Proの2倍)、内蔵フラッシュライトを備えます。Trail Runningモードで最大33時間のGPS駆動にも対応します。
Q. 価格と購入方法は? $599.99(約9万3千円)で、Amazfit公式サイトを通じて本日から販売されています。日本での発売や価格については、現時点で公表されていません。
Q. バッテリーはどのくらい持ちますか? Trail Runningモードでデュアル周波数GPS・心拍計測・マップナビ・常時表示ディスプレイをすべてオンにした状態で最大33時間、通常使用では最大30日の駆動が見込まれています。
出典
- Android Authority — Amazfit follows the Cheetah 2 Pro with a rugged new Ultra model
- Better Trail — Best Running Watches of 2026
- NBC Select — The Best Garmin Watches, Tested and Reviewed
