「14日に2回までユーザー名を変更できる」「Bioを一般リスナーにも開放」——Spotifyのプロフィール機能に、本格的なソーシャル化の兆候が見えてきました。Android AuthorityがAPK解析の結果として、ユーザー名変更の頻度制限と、これまでアーティスト限定だったBio機能を一般リスナー向けに広げる準備を示す文字列が見つかったと報じています。いずれもアプリ内に格納された作業中のコードであり、最終製品の仕様は変わる可能性があります。
Spotifyが密かに準備する2つの変化
今回の手がかりは、Spotify公式の発表ではなく、Spotifyアプリのアップデートに含まれるコードを解析して見つけた未公開文字列だと報じられています。報じられた主な変化は次の2点です。
- ユーザー名(username)の変更機能を準備中で、変更回数に上限が設けられる見込み
- アーティストにのみ開放されていたBio(自己紹介)が、一般リスナー向けにも開放される可能性が示唆されている
Android Authorityは、年初頃にSpotifyがユーザー名変更機能の開発を始めたことを最初に取り上げており、今回のアップデートはその続報という位置づけになっていると伝えられています。なお、APK解析は将来的に登場する可能性のある機能を予測するための手法であり、必ずしも一般公開に到達するとは限らない点には注意が必要です。
ユーザー名変更は「14日に2回まで」——なりすまし防止のレート制限か
解析で見つかったダイアログ用の文字列には、次のような制限が記述されていたと報じられています。
You can only change your username twice within 14 days.
直訳すると「ユーザー名は14日のあいだに2回までしか変更できません」という意味になります。多くのリスナーは初期設定で自動付与されたランダムな英数字IDのまま使っているため、自由に読みやすい名前へ変えられるようになれば、「あの長いランダムIDから卒業し、友人に自分のプロフィールを共有しやすくなる」という体験面での恩恵が期待できます。同時に、頻繁な変更による「なりすまし」や混乱を防ぐためのレート制限と読み取れます。14日を経過した後の挙動は、文字列の文面だけからは確定できず、最終的な仕様は明らかにされていません。
Bio機能が一般リスナーにも開放される可能性
もう1点の発見が、これまでアーティスト向けにしか提供されていなかったBio機能を、一般リスナーへ広げる動きです。アップデートに含まれていたとされる主な文字列は以下の通り、日本語訳を併記して整理します。
| 文字列名 | 内容(英語) | 内容(日本語訳) |
|---|---|---|
| edit_bio_placeholder | Add a short bio | 短い自己紹介を追加 |
| edit_bio_page_title | Edit bio | Bioを編集 |
| edit_bio_who_can_see_header | Who can see your bio | Bioを閲覧できる相手 |
| edit_bio_visibility_everyone_title | Everyone | 全員 |
| edit_bio_visibility_everyone_subtitle | Anyone on Spotify can see your bio. | Spotify上の誰でもBioを閲覧可能 |
| edit_bio_visibility_friends_title | Friends | フレンド |
| edit_bio_visibility_friends_subtitle | Anyone you have a chat with in Messages can see your bio. | Messagesでチャットしたことのある相手のみ閲覧可能 |
公開範囲は「Everyone(Spotify上の誰でも)」か「Friends(Spotify内のMessagesでチャットしたことのある相手のみ)」の2択になる見込みと報じられています。ここで注目したいのは、Spotifyの「Friends」が一般的なフォロー関係ではなく、Messages機能を介したチャット履歴で定義される独自の概念だという点です。プロフィールが「チャットした相手にしか見えない」ことで、知り合い向けに少しパーソナルな自己紹介を書くといった使い方ができる可能性がある、と読めます。
リリース時期は?正式版に至るかは未確定
これら2つの機能は、いずれもアプリ内に格納された作業中のコードから見つかったものであるとされ、Spotifyが正式に発表したものではありません。Android Authorityも、機能が必ずしも公開リリースへ到達するとは限らないと明記していると伝えられています。
An APK teardown helps predict features that may arrive on a service in the future based on work-in-progress code. However, it is possible that such predicted features may not make it to a public release.
リーク段階の機能としては地味な内容に見えますが、Spotifyの社交性を高める一連の動きの延長線上にあると報じられています。ランダムIDのままだったリスナーが「自分のプロフィール」を持てるようになれば、フォローや楽曲シェアといった既存のソーシャル機能との接続もより自然になり得ます。実装時期や仕様の最終形については続報を待つのが妥当で、現時点では「準備が進んでいる兆候がある」と把握しておく程度に留め、今後のアプリ更新を注視するのがよいでしょう。
Bio公開範囲の前提となる「Messages」機能の現状
Bioの公開範囲「Friends」は、Spotify独自のMessages機能のチャット履歴に紐づく概念です。そのMessages自体の仕様を整理すると、Bioの「フレンド限定公開」がどの範囲を指すのかが見えてきます。
Messages機能の主な仕様
- 2025年8月、Spotifyはアプリ内で音楽・ポッドキャスト・オーディオブックを共有できる新しいダイレクトメッセージ機能をロールアウトし、対象は16歳以上のFreeおよびPremiumユーザーです
- メッセージは、Jams、Blends、Collaborative Playlistといった既存機能を通じて過去にやり取りした相手、またはFamilyやDuoプランを共有する相手との1対1の会話に限定されています
- 受信者はメッセージリクエストを承認するか拒否でき、チャットが始まる前に確認できる仕組みです
- 会話は業界標準の暗号化で保護され、プラットフォームの既存のコンテンツモデレーションポリシーの対象となります
つまり「Friends」とは、Jamや共同プレイリストなど何らかのSpotify内アクションを共有した相手にほぼ限定されると解釈できます。Bioの限定公開も、SNSのフォロワーよりかなり狭い範囲を意味することになります。
2026年に加速するSpotifyの「ソーシャル化」路線
ユーザー名変更やBio開放の動きは、2026年に入って続々と公開されているソーシャル機能群の一環として位置づけられます。
Spotifyは2026年初頭、「Listening Activity」と「Request to Jam」と名付けた2つのソーシャル機能のロールアウトを発表しており、iOSとAndroidに順次展開、メッセージ対応マーケットでは2月初旬までに利用可能になる見込みと報じられました。
特にListening Activityは、Bioに続いてプロフィール領域の表現を広げる機能です。オプトインでメッセージ内に現在再生中の曲をフレンドへ表示し、アクティブなときはチャット行や会話の上部にライブの選曲が出る一方、聴いていないときは直近に再生した曲が表示される仕組みです。プロフィールを開いた相手は、その曲を確認したり、リアクションしたり、自分のプレイリストに追加したりすることもできます。
Listening Activityは完全に任意で、プライバシー設定からいつでもオフに切り替えられます
ランダムIDから読みやすいユーザー名へ、空白のプロフィールからBioや再生中表示へと、リスナー側のプロフィール情報量を段階的に増やしていく狙いが読み取れます。
Q&A
Q. ユーザー名変更はいつから使えますか? 公開時期は明らかにされていません。APK解析で見つかった作業中の機能であり、必ずしも一般公開に到達するとは限らないと報じられています。
Q. なぜ「14日に2回まで」という制限があるのですか? 公開情報の範囲では理由は明示されていませんが、文字列の文面から、頻繁な変更による「なりすまし」やフレンド側の混乱を防ぐためのレート制限と読み取れます。プロフィール検索や友人間の認識を安定させるための仕組みだと考えられます。
Q. Spotifyの「Friends」とは誰のことですか? 解析された文字列によると、Spotifyの「Friends」は汎用的なフォロー関係ではなく、アプリ内Messages機能でチャットしたことのある相手として定義されているとされています。SNS的なフォローではなく、実際にメッセージをやり取りした履歴を基準にしている点が特徴です。
Q. Bioの公開範囲はどう設定できますか? 「Everyone(Spotify上の誰でも閲覧可)」と「Friends(Messagesでチャットしたことのある相手のみ閲覧可)」の2段階で設定できる準備が進んでいる兆候があると報じられています。ただし正式リリース時の仕様は変わる可能性があります。
