Galaxyユーザーの多くが悩まされてきた「通知欄を広告で埋めるアプリ」に、ついにメーカー側からの対策が入りました。SamsungのDevice Careアプリ最新版(バージョン13.8.80.7)に、広告を頻繁に出すアプリを検知して自動的にディープスリープ(深い休止状態)へ送り、通知を止める機能が追加されています。
Device Care 13.8.80.7が「広告スパムアプリ」を検知してディープスリープへ
Samsung純正のDevice Careアプリがバージョン13.8.80.7にアップデートされ、通知欄を広告で埋めるアプリを検知してブロックする新機能が追加されました。検知されたアプリはディープスリープ状態に置かれ、再び通知でユーザーを煩わせないように制御されます。
ブロックは2つの方式で動作します。
- 基本ブロック(Basic blocking): Samsungが「頻繁に広告を送信するアプリ」として識別したリストに基づき、端末上で検出された該当アプリを自動的にブロックします
- インテリジェントブロック(Intelligent blocking): 通知の内容を継続的に解析し、広告と判断されるものが頻発する場合にブロックします
ただしSamsung自身も「この判定が常に正確とは限らない(this determination may not always be accurate)」と注意書きを添えており、機械的な検知の限界を認めています。
利用条件はOne UI 8.5——ロールアウトは段階的
Device CareはOne UIに標準搭載されているアプリのため、Samsung端末を使っていれば基本的には誰でもアクセスできます。ただし、今回の広告スパム対策機能は現時点ではOne UI 8.5上でのみ確認されており、利用にはOne UI 8.5へのアップデートが必要になる可能性があります。
ロールアウトは現在進行中で、すべての対象端末に行き渡るまでにはあと数日から数週間かかると見られます。
もちろん、こうした対策は手動でも可能です。通知欄に広告が出るアプリに気付いたら、その場でアンインストールすれば同じ結果が得られます。今回のアップデートが提供するのは、それを自動化する仕組みという位置付けです。
「広告を出しているのはSamsung自身のアプリでは?」という指摘も
GSMArenaのコメント欄(総コメント数12件)では、機能を歓迎する声がある一方、皮肉なコメントも目立ちます。あるユーザーは「皮肉なことに、こうした通知広告を出しているのは大抵Samsung自身のアプリ(Samsung MembersやGalaxy Store)だ」とコメントしました。Samsung純正アプリのプロモーション通知に悩まされてきたユーザーは少なくありません。
また「インテリジェントなシステムが無くても、10年前のAndroid端末でも同じことはできる」という指摘もあり、機能としては目新しいわけではないという見方もあります。一方で、別のコメントでは「自分の周りの10人中10人がこうした通知をオフにできることを知らない」「この機能は地球人口の99.98%を助けるだろう」とも投稿されており、純正アプリで自動化する価値はあると言えるでしょう。
ご自身の端末でOne UI 8.5が利用可能になっている場合は、Device Careの設定を一度確認してみるとよいでしょう。検知精度が完璧ではない点は留意したうえで、まずはオンにして様子を見るのが現実的でしょう。
One UI 8.5本体のロールアウト状況と同時に届く新機能
今回の広告ブロック機能を含むOne UI 8.5は、Android 16ベースのミッドサイクルアップデートとして位置付けられています。最初にGalaxy S26シリーズ用として2026年3月11日にプリインストール出荷され、その後安定版のロールアウトは2026年5月6日に韓国で開始、5月11日以降に欧州・北米・インド・東南アジア等へ順次拡大しています。
同時に展開される主要機能は以下のとおりです。
- AirDrop対応のQuick Share
- Bixbyによる通話スクリーニング
- 新アプリ「Creative Studio」
- 状況に応じた提案を出すNow Nudge
- システム全体で動作するAudio Eraser
一方でOne UI 8.5へ更新したユーザーの一部でGalaxy Enhance-X機能が突然消失する不具合が報告されており、Samsungは問題を認識し修正に取り組んでいるとされています。広告ブロック機能を試す際も、本体アップデート自体に既知の不具合がある点は念頭に置いておくとよいでしょう。
隔離されたアプリの確認方法とより穏便な代替策
通知広告ブロックを有効にしたあとは、誤検知を含めてどのアプリが実際に休止されたのかを把握しておくことが重要です。隔離されたアプリは「Settings > Device care > Care report > Excessive alerts」に一覧表示され、これが現状唯一の透明性ウィンドウとなっています。ユーザーは事後に何が検知されたかを確認できますが、その時点で通知をすでに見逃している可能性もあります。
挙動の影響範囲についても押さえておく必要があります。
ディープスリープは「ハードストップ」であり、バックグラウンド処理の実行・自己起動のスケジュール・通知送信のすべてが不可能になります。一度フラグが立つと、宣伝通知だけでなく、そのアプリの全通知が止まる点に注意が必要です。
プライバシー面ではインテリジェントモードの通知内容解析は端末上の処理に限定され、通知内容がSamsungのサーバーへ送られて判定されることはないと明記されています。アプリ全体を休止させるのが過剰と感じる場合は、「設定 > 通知 > 詳細設定」からアプリごとの通知カテゴリーを開き、特定アプリのマーケティング通知だけをオフにする、より穏便な手段も用意されています。
Q&A
Q. すでにインストール済みのアプリも自動でブロック対象になりますか? はい。基本ブロックはSamsungが識別した「広告を頻繁に送信するアプリ」のリストと端末上のアプリを照合してブロックします。インテリジェントブロックの方は、実際に届いている通知の内容を解析して広告かどうかを判定するため、既存アプリも対象になり得ます。
Q. 必要な環境は? SamsungのDevice Careアプリのバージョン13.8.80.7以降と、現時点ではOne UI 8.5環境が条件として確認されています。ロールアウトは段階的に進められており、完了まで数日から数週間かかる見通しです。
Q. 誤検知の可能性は? Samsung自身が「判定が常に正確とは限らない」と明記しています。特に通知内容を解析するインテリジェントブロックでは、広告以外の通知を誤って広告と判定する可能性があります。
