Roborockが投入した新型ロボット掃除機「Qrevo Curv 2 Flow」を、Android AuthorityのStephen Schenck氏が実機レビューしました。Android Authorityは、本機が「大型ローラーモップという珍しい拭き掃除アプローチを採用し、その判断は完全に奏功している」と評しています。フローリング中心の住環境であれば「上位機まで要らない」と思わせる完成度に達しているとされ、ローラーモップ方式によって拭き掃除の体験はフラッグシップのSaros 20とほぼ同等とされています。

注目はローラーモップ——汚れを広げず拭き取る独自方式

Qrevo Curv 2 Flow最大の特徴は、ロボット掃除機としては珍しい「ローラーモップ」方式です。一般的な回転パッド式や振動式は、汚れに接触したパッドがそのまま汚れたままになりやすいという課題があります。一方ローラーモップは塗装ローラーのような円筒形で、汚れたモップが上部に回ると内蔵スクレーパーが拭き取り、再び床に接地する仕組みです。これにより、ベース帰還までの稼働時間が長くなります。

Android Authorityのレビューでは、以下のような設計上のポイントが紹介されています。

  • 本体径のほぼ全域をカバーする幅広いローラーモップ
  • 前世代Qrevo Curvから大幅に強化された押し付け圧力
  • 片側はローラーがわずかに本体外へせり出し、エッジまで届きやすい設計
  • カーペット上ではモップシールドを自動展開して濡れを防止

Schenck氏は、ローラーモップは濡れた汚れをすり広げずに拭き取れる点が秀逸だと述べています。押し付け圧力の強化は、こびりつきがちな汚れに対しても一度の走行で押し当てる力が増す方向の改善であり、結果として「拭き戻し」の回数を減らせると読めます。

吸引力はフローリング向け——カーペット適性は要確認

吸引力はフラッグシップ「Saros 20」より控えめながら、Android Authorityのレビューによればフローリングでの試用では十分な実力を示しており、髪の毛もブラシに絡まずに処理できたとされています。一方で密度の高いカーペットでは結果が変わる可能性があると指摘されています。

ブラシは2分割の逆回転構造を採用しており、絡まり耐性が高いのもポイントです。試用中に詰まった事例は針金タイの引っかかり程度で、それでも稼働を続けたと報告されています。

ナビゲーションとアプリ——LiDARは賢いが端は弱い

ナビゲーションには本体上部の「PreciSense LiDAR」を採用しています。Saros 20が搭載する3D ToFセンサーほど精緻なマップは作成できないものの、実用上は十分な精度を確保しているとされます。LiDARポッドの突起の分、本機が潜り込める家具の高さには下限があると紹介されています。

カメラとAIによる障害物認識は、髪の毛をケーブルと誤認識するケースもあるなど完璧ではないものの、おおむね実用レベルです。リモートからカメラ越しに自宅を確認でき、ペットと「ビデオチャット」する用途も想定されています。

ただし弱点として、衝突回避の動作がやや慎重すぎる傾向があり、家具の縁やキャビネット下を端まで拭き切れない場面が指摘されています。

ベースステーション——大容量タンクと長い乾燥音

Android Authorityのレビューによれば、ベースステーションのきれい水タンクと汚水タンクはいずれも大容量で、複数回のフルカバレッジ清掃をこなせるとされています。一方でモップ拭き取り後の乾燥工程はエコモードでも長時間に及び、静かな住環境では無視できない音量と評されています。Schenck氏は、就寝前に走らせて起床時に乾燥まで完了する運用を推奨しています。

ダストビンとフィルターは水洗い可能で、メンテナンスは工具不要です。汚水タンクは構造が複雑なため、隅々を綿棒でケアする必要がある点は手間として挙げられています。

Roborock内での位置づけ——Saros 20・CurvXとの差別化

同じRoborockのラインナップでは、フラッグシップの「Saros 20」がより上位に位置します。Saros 20は吸引力、低背設計、より高度なナビゲーション、部屋間の段差越え性能などで上回りますが、ローラーモップを搭載していない点は拭き掃除重視のユーザーにとって重要な分岐点になります。

Curvシリーズ内では、LiDARポッドが収納可能な低背モデル「CurvX」が存在します。CurvXは吸引力がQrevo Curv 2 Flowをわずかに上回るものの、回転式デュアルモップを採用しており、価格帯もより高めとされています。

モデル拭き掃除方式位置づけ
Qrevo Curv 2 Flowローラーモップフローリング重視の中位機
CurvX回転式デュアルモップ低背設計のCurv上位機
Saros 20回転式最上位フラッグシップ

購入判断——フローリング中心ならコストパフォーマンス重視の有力候補

Qrevo Curv 2 Flowは、フローリングが中心で、極端に低い家具下を掃除する必要がなく、拭き掃除の品質を妥協したくないユーザーにとって有力な選択肢と位置付けられています。短所として「エッジ部分まで一貫して掃除しきれないことがある」「モップ乾燥音が長時間続く」「一部の段差を越えられない」が挙げられている点は、自宅環境に照らして許容できるか確認しておくべきポイントです。

購入を検討するなら、自宅の床材構成(フローリング比率)と、LiDARポッドの突起を考慮した家具下クリアランスが判断軸になります。詳細な仕様や価格は出典元の記事を参照してください。

価格と市場ポジション——競合ローラーモップ機との比較

Qrevo Curv 2 Flowは米国で希望小売価格$999、2026年1月19日の提供開始に合わせたローンチプロモ価格$849で投入されました。欧州市場でも展開が進んでおり、ドイツの公式ストア掲載によればRRPは€899、早期購入者向けのプロモ価格は€749に設定されています。スペック面では本体前縁を約270mm幅で覆うローラーモップを搭載し、最大220rpmで回転、押し付け圧は約15Nと初代Curvの約2.5倍に強化されています。

項目Qrevo Curv 2 Flow
米国RRP / プロモ$999 / $849
欧州RRP / プロモ€899 / €749
提供開始2026年1月19日
ローラーモップ幅約270mm
回転数220rpm
押し付け圧約15N(初代比2.5倍)

価格帯の文脈として、競合eufyの新型ローラーモップ機が$1,500を超える水準にある一方、本機はそれを大きく下回る設定となっています。ローラーモップ機としては比較的攻めた価格設定です。

CES 2026における位置づけとスマートホーム連携

Qrevo Curv 2 FlowはCES 2026でRoborockが発表した製品群の一角として公開され、同時にSaros Rover、Saros 20、Saros 20 Sonic、F25 ACE Proも披露されています。背景としてはRoborockにとって初のローラーモップ搭載機であり、ローラーモップ分野で先行するNarwalやeufyにキャッチアップする狙いで投入された一台と位置づけられています。

スマートホーム連携と運用面では以下の特徴があります。

  • Matterに対応し、Apple Home・Amazon Alexa・Google Homeでの音声操作に対応しています
  • ダストバッグは最大65日分のごみを蓄積でき、交換頻度を抑えられます
  • CES 2026で同時発表されたSaros Rover、Saros 20、Saros 20 Sonic、F25 ACE Proと並ぶ実用ラインの中核として位置づけられています

Roborockにとって初のローラーモップ搭載機であり、Narwalやeufyに対するキャッチアップの一手としてCES 2026で発表されました。

スマートホーム標準のMatterに対応することで主要プラットフォームを横断した運用が可能となり、ダストバッグの長期蓄積性能と組み合わせることで日常的な手間を抑えた運用が実現されています。

Q&A

Q. Qrevo Curv 2 Flowの吸引力はフラッグシップに見劣りしませんか? Schenck氏のレビューによれば、フローリング環境では十分とされています。ただし密度の高いカーペットでは結果が変わる可能性があるため、カーペット中心の住環境ではより高出力なモデルを検討する余地があります。

Q. カーペットが多い家庭でも使えますか? 本体側にはカーペット上でモップを濡らさないモップシールドの自動展開機構が備わっており、ラグ程度であれば併用できる設計です。ただし吸引力はフラッグシップに対して控えめで、密度の高いカーペットでは性能が落ちる可能性があるとされています。カーペット中心の住環境では、より高吸引力のモデルと比較したうえで判断するのが安全です。

Q. 乾燥音が長時間続くのは集合住宅で問題になりませんか? モップ拭き取り後の乾燥工程はエコモードでも長時間に及び、静かな住環境では無視できない音量と評されています。Schenck氏は、就寝前に走らせて起床時に乾燥まで完了している状態を作る運用を推奨しており、日中不在の時間帯や生活音のある時間に動作させる工夫で実用上の負担は抑えられると読めます。深夜帯の動作を避けたい集合住宅では、スケジュール設定を活用するのが現実的です。

出典