AirTagに匹敵する精密追跡をAndroidで実現できる数少ない選択肢のひとつが、1個あたり約$29(約4,400円)程度で手に入る見込みです。Motorolaが今年発表していた次世代トラッカー「Moto Tag 2」を、ここ数週間で静かに販売開始したと9to5Googleが報じています。AirTagと同じ精密追跡技術であるUWBに対応し、CR2032ボタン電池で600日を超えるとされる長寿命バッテリーが特徴。価格は英国で£29.99(約5,700円)、ドイツで€40(約6,800円)、米国ではAmazonのサードパーティ経由で4-packが$119.99(約1万8千円)で入手できます。

AirTag同等の精密追跡が使える——希少なFind Hub UWBトラッカー

Android Find Hub対応のトラッカーは選択肢が増えてきましたが、Moto Tag 2を際立たせているのはUWB(超広帯域無線:AirTagと同じく数センチ単位で位置を特定できる精密追跡技術)への対応です。9to5Googleによると、UWBは他のほぼすべてのFind Hubトラッカーにいまだ搭載されていないとされています。

Moto Tagシリーズの差別化要素がUWBであり、9to5Googleは「既存のMoto Tagでもこの機能は利用できる」と述べているため、買い替えの動機としては弱いように見えます。一方で新型は外観面でも新色のオレンジが追加されており、選択肢の幅は広がっています。

2年近く電池交換不要——CR2032で600日駆動の実用性

Moto Tag 2の最大の進化点はバッテリー持ちです。Motorolaは標準的なCR2032ボタン電池1つで「over 600 days(600日超)」の駆動を謳っており、9to5Googleは新型のバッテリー持ちが大きく改善された点を強調しています。トラッカーは長期間身に着けたり荷物に入れたままにする用途が多いため、2年近い駆動時間は電池交換の手間を大きく減らす実利的な改良です。

項目Moto Tag 2初代Moto Tag
電池CR2032(標準ボタン電池)CR2032(標準ボタン電池)
公称駆動時間600日超公称値の言及なし
UWB対応9to5Googleは「既存のMoto Tagでもこの機能を利用できる」と説明
カラーオレンジ(新色)など既存カラー
単品販売一部出品者が$40強で販売Amazonでの単品販売はほぼなし、公式サイト中心

※初代Moto Tagの公称駆動時間や全カラー展開は公開情報の範囲では詳細が示されていません。詳細は出典元を参照してください。

1個あたり約$29——英£29.99/独€40、米国はサードパーティ経由のみ

販売は限定された地域で静かに始まっており、価格は以下の通りです。

  • 英国: £29.99(約5,700円)
  • ドイツ: €40(約6,800円)
  • 米国: Motorolaが公式販売チャネルを開いておらず、Amazonのサードパーティ出品者が4-pack $119.99(約1万8千円)で販売中

4-pack価格を1個あたりに換算すると約$29(約4,400円)で、これがおおむね本来の小売価格と見られています。1個売りも一部の出品者が$40強(約6,300円)で扱っていますが、9to5Googleは「retail priceは$29程度になる見込み」として、現時点では1-packでの購入は必ずしも推奨しないと述べています。

サードパーティ出品については、初期購入者から正規品との報告があり、すべてAmazon配送(Fulfilled by Amazon)であることから赤信号は見られないと9to5Googleは評価しています。なお初代Moto Tagの単品販売も、Amazonではほとんど行われずMotorola公式サイト中心だった経緯があります。

買うべき人/待つべき人

判断軸を以下に整理します。

買うべき人

  • AndroidでAirTag同等の精密追跡(UWB)を求めている人
  • 電池交換の頻度を最小化したい人(CR2032で600日超)
  • 英国・ドイツ在住で、£29.99・€40の現地価格で入手できる人
  • 米国在住で4-packをまとめ買いし、1個あたり約$29(約4,400円)で揃えたい人

待つべき人

  • すでに初代Moto Tagを使っている人(バッテリー寿命と新色以外の大きな機能差がないため、買い替えの優先度は低い)
  • 米国で1個単位の購入を希望する人($40強と割高なため、4-packまたは公式販売チャネル開設を待つほうが有利)
  • 日本での公式販売を待ちたい人(日本での公式発売についての言及はありません)

Bluetooth 6.0・Channel Sounding・IP68——電池以外の進化点

電池寿命と新色だけが進化点ではありません。Moto Tag 2はBluetooth 5.4からBluetooth 6.0へとアップグレードされ、小売で出荷される初のBluetooth 6.0トラッカーとしてChannel Soundingに対応しています。耐久性も底上げされており、防水等級は初代のIP67からIP68に上がり、水深1.0mから1.5mの浸水に耐えるようになりました。一方で筐体は初代と同一のため、AirTag用ケースを含む既存のケース・ホルダー・粘着マウントはそのまま流用できます。

注意点:Channel Soundingは対応端末がごく一部

Channel SoundingはAndroid 16かつBluetooth 6.0対応のスマートフォンでのみ有効化され、現時点で恩恵を受けられる端末はごく一部に限られています。UWBもGoogle・Samsung・Motorolaのハイエンド機種に限定されています。重量は7.5gで、Apple AirTagの11g、Samsung SmartTag 2の13.75gよりも軽量です。

Find Hubトラッカー競合マップ——UWB対応はMoto Tag系のみという現実

Moto Tag 2が登場した2026年時点でも、Find Hub対応トラッカーの選択肢は意外に絞られています。2026年5月時点で公式にGoogle Find Hub認証を取得しているのはChipolo Pop、Pebblebee Clip 5、Motorola Moto Tag、そしてMoto Tag 2の4機種に限られています。Tile、Samsung SmartTag 2、UGREEN FineTrackなど他の主要トラッカーはFind Hub認証を持っていません。

トラッカーUWBFind Hub認証
Moto Tag / Moto Tag 2対応あり
Chipolo Pop非対応あり
Pebblebee Clip 5非対応あり
Samsung SmartTag 2 / Tile / UGREEN FineTrackなし

なおMWC 2026で登場したXiaomi TagもUWBを搭載しない見込みで、Moto Tag 2がFind HubにおけるUWBの独自ポジションを維持しています。一方Apple陣営では2026年1月にAirTag 2がU2チップ搭載で登場し、Precision Findingの範囲が60mまで拡張されました。Moto Tag 2はAndroid専用で、iPhoneは未知のトラッカーとして検知できるのみで、ペアリングや位置特定はできません。

Q&A

Q. Moto Tag 2の最大の違いは何ですか? UWB対応はそのままに、CR2032電池1本で600日を超えるとされる長寿命バッテリーと新色オレンジの追加が主な進化点です。

Q. 米国では公式に買えますか? Motorolaは米国で公式販売チャネルをまだ開いていません。現状はAmazonのサードパーティ出品者経由で、4-packが$119.99(約1万8千円)で入手可能です。

Q. 1個単位で買うべきですか? 1-packは$40強で出品されていますが、小売基準価格は$29程度と見られており、4-pack(1個あたり約$29/約4,400円)のほうが割安です。急ぎでなければ4-pack、もしくは公式販売チャネルの開設を待つのが無難です。

出典