Google TVデバイスのアプリが頻繁にクラッシュしたり、UIがフリーズしたりする問題に悩んでいる方は少なくないかもしれません。Android Authorityは、開発者オプションの「バックグラウンドプロセス制限」という隠し設定を変更するだけで、こうした不具合の多くが改善したと報告しています。同メディアによると、約2ヶ月にわたって悪化し続けた不具合が、この設定変更後の数週間でアプリクラッシュの停止・UIフリーズの解消という形で大きく改善したとのことです。特別なアプリも追加費用も不要で、設定変更だけで体感が大きく変わる可能性があります。

「過去2ヶ月で急に悪化」——何が起きていたのか

Android Authorityによると、Xiaomi製のGoogle TVボックスを使用していたところ、過去2ヶ月ほどで急激にパフォーマンスが低下したといいます。具体的には以下のような症状が頻発していました。

  • アプリが突然クラッシュしたり、応答しなくなる
  • テレビの電源は入るのに、TVボックスが正常に起動しない
  • アプリ切り替え時のラグが増加
  • 以前はほとんど不要だった再起動が頻繁に必要になる

特に視聴中のアプリが突然落ちる問題は、「その夜に見ようと思っていたものを完全に台無しにすることもあった」と同メディアは伝えています。

原因として特定されたのは、バックグラウンドで動き続けるアプリの多さです。Spotifyのようなアプリは手動で閉じられるものの、YouTubeは何度「戻る」ボタンを押しても正常に終了できず、バックグラウンドで動き続けてしまうとのことです。バックグラウンドに居座り続けるアプリが増えるほどRAMが圧迫され、新たに起動したアプリや現在使用中のアプリに必要なメモリが不足し、クラッシュやフリーズが引き起こされます。この仕組みを断ち切るのが、次に紹介する「バックグラウンドプロセス制限」です。

設定変更の手順——開発者モードを有効にして「最大2プロセス」に制限

改善のカギとなったのは、開発者オプションの「バックグラウンドプロセス制限」です。バックグラウンドで同時に動作できるプロセス数を「最大2」に絞ることで、RAMの圧迫を防ぎ、アクティブに使っているアプリに十分なメモリを確保する狙いがあります。手順は以下の通りです。

① 開発者モードを有効にする 「設定」→「システム」→「端末情報」と進み、「Android TV OS Build」の項目を選択した状態でリモコンの決定ボタンを7回押します。「開発者モードが有効になりました」と表示されれば完了です。

② バックグラウンドプロセス制限を設定する 「システム」メニューに戻り、「開発者向けオプション」を選択。「バックグラウンドプロセスの上限」という項目を探し、デフォルトの「標準の上限」から「最大2プロセス」に変更します。

⚠️ 重要な注意点: 開発者モード自体は再起動後も維持されますが、電源プラグを抜いて再起動した場合は、バックグラウンドプロセス制限の設定が初期化されるため、再度「最大2プロセス」に設定し直す必要があります。 この点をあらかじめ頭に入れておきましょう。

なお、この手順はAndroid Authorityが使用したXiaomi製TVボックスでの操作例です。Google TVを搭載した他のデバイスでは、メニューの構成や項目名が異なる場合があります。

設定変更を終えたら、実際に効果が出るまでしばらく使い続けてみましょう。次のセクションでは、Android Authorityが数週間後に報告した実際の変化をお伝えします。

アプリクラッシュ停止・フリーズ解消——数週間後の実態レポート

Android Authorityは、設定変更後の数週間で多くの問題が解消されたと報告しています。

  • アプリのクラッシュが停止
  • UIのフリーズや応答不能が解消
  • TVボックスが正常に起動しない問題は、設定変更後は1回のみ発生(リモコンでの電源オフ・オンで即座に解決)

一方で、すべての問題が解決したわけではないとも明記されています。Prime Videoは依然として稀にストリーミングが途切れることがあるといいます。ただし、設定変更前は「Prime Videoを再起動しても問題が解決しないことがあり、突然停止する頻度も高かった」のに対し、現在は「再起動すれば素早く復帰できる」状態になったとのことです。

また、一部のボタン操作でのラグは残っており、今後Google TVにGeminiが展開された場合にシステムパフォーマンスへ影響が出る可能性についても懸念が示されています。

同メディアは今後の対策として、使わなくなった古いアプリを削除してシステムの負荷をさらに軽減することも検討していると伝えています。


Google TVデバイスの動作が気になっている方は、まずこの設定変更を試してみる価値があります。開発者オプションという少し上級者向けのメニューではありますが、手順自体は難しくありません。ただし、設定変更後の動作はデバイスや環境によって異なる可能性があるため、変化が見られない場合や不安定になる場合は元の「標準の上限」に戻すことも選択肢のひとつです。

Q&A

Q. この設定はすべてのGoogle TVデバイスで使えますか? 開発者オプション自体はAndroid TVおよびGoogle TVを搭載したデバイスに共通して存在しますが、メニューの構成や項目名はメーカー・機種によって異なる場合があります。Android Authorityが紹介した手順はXiaomi製TVボックスでの操作例です。

Q. 「最大2プロセス」に制限すると、何か不具合は起きませんか? Android Authorityの報告では、設定変更後に大きな不安定さは見られなかったとのことです。バックグラウンドで動作できるアプリ数が制限されるため、問題が生じた場合は「標準の上限」に戻すことができます。

Q. 電源を抜いて再起動したら設定はリセットされますか? 開発者モード自体は再起動後も維持されますが、バックグラウンドプロセスの上限設定は、電源プラグを抜いて再起動した場合に再設定が必要になるとAndroid Authorityは伝えています。

出典