KindleアプリがそのままE-Inkディスプレイで動き、しかも物理ダイヤルで紙のようにページをめくれる——そんな“異色の電子書籍リーダー”を探している読者に向けた一台が登場しました。IFAやCESで披露されてきたDuRoBoのE-Ink端末「Krono」が、米国で$279(約4万4千円)で正式発売されたと伝えられています。Android 15とPlay Storeにも対応し、音声メモの文字起こしまでこなすとされています。なお現時点で正式販売が案内されているのは米国市場のみで、日本を含むその他地域での展開は公表されていません。

Kindleユーザーが物理ダイヤルで“紙のように”ページをめくれる端末

DuRoBo Kronoは、本体側面にページめくり用の「スマートダイヤル」を備えた電子書籍リーダーです。Android 15が動作し、Play Storeから任意のアプリを導入できるため、KindleやそのほかのリーダーアプリをE-Inkディスプレイで使えるとされています。つまり、Kindleユーザーが物理ダイヤルを回すだけで、紙の本のような感覚でページをめくれる端末——というのが、技術スペックを体感に翻訳した姿です。Bluetoothと内蔵スピーカーも備えており、オーディオブック・ポッドキャスト・音楽の再生にも対応すると説明されています。

特徴的なのが「Spark」と名付けられたAI音声メモ機能です。録音した音声を自動で文字起こしできると説明されており、読書中に思いついたメモを残す用途にも使えるとされています。前面ライトの明るさ調整やミニマルなUIなど、E-Ink端末としての基本も押さえている構成です。

6GB RAMのE-Ink端末という違和感

Kronoのスペックは、電子書籍リーダーとしては明らかに過剰な水準で、ミッドレンジスマートフォンに近い構成と紹介されています。

項目スペック
ディスプレイ6.13インチ Carta 1200 ePaper(300ppi)
プロセッサオクタコア
RAM6GB
ストレージ128GB
バッテリー3,950mAh
OSAndroid 15(Play Store対応)
通信Bluetooth
その他内蔵スピーカー、前面ライト、スマートダイヤル

6GB RAM・128GBストレージという数字は、一般的なE-Ink電子書籍リーダーではほとんど目にしない水準とされています。

IFA披露時からのアップデート点——「で、どう嬉しい?」を一言で

Kronoは過去のIFAでの初披露時、Kickstarterでの先行販売のみの取り扱いだったとされています。正式販売開始までの間に、いくつかのアップデートが入っていると伝えられています。各項目の括弧内に、ユーザー目線での意味を添えました。

  • OSがAndroid 13からAndroid 15にアップグレードされたと案内されています(最新ではないものの、かなり新しくなったとされています。世代が新しいほど、対応アプリの幅やセキュリティ更新を受けられる期間が長くなる傾向があります)
  • ネイティブのブラウザアプリを搭載したと伝えられています(端末単体でWeb閲覧が完結します)
  • アプリをホーム画面にピン留めできるようになったとされています(よく使うリーダーアプリへのアクセスが速くなります)
  • 韓国語サポートが追加されたと案内されています(多言語UIの選択肢が広がります)
  • Kindleなどサードパーティ製アプリでもスマートダイヤルによるページ送りがスムーズになったと説明されています(“Kindle×物理ダイヤル”の体験が標準アプリ並みに近づきます)
  • スマートダイヤルのスクロール方向を反転できるオプションが追加されたとされています(ユーザーからの要望が多かったと案内されています)

特にスマートダイヤルのサードパーティアプリ対応強化は、Kindleユーザーにとって実用面の差が大きいポイントと位置づけられています。

$279は高いのか妥当か——購入の判断軸

Kronoは、DuRoBo公式サイトとAmazonで$279(約4万4千円)で販売中とされています。なお、この正式販売は米国版のみの案内であり、その他地域での展開状況は公表されていません。Kindle Paperwhiteなど一般的なE-Ink端末よりは高価ですが、Android 15・Play Store対応・物理ダイヤル・音声メモ文字起こしまで揃った構成は他に例が少なく、「Kindleアプリを使いたいがE-Inkで読みたい」「読書中の音声メモを文字化したい」といったニーズには刺さる可能性があります。一方で日本での販売や日本語サポートについては現時点で公表されていないため、輸入を検討する場合は配送・サポート条件の確認が必要です。

Boox Palma 2との比較で見るKronoの立ち位置

Krono は海外メディアで Boox Palma 2 の廉価版的存在として比較されており、$279 は Palma 2 と同価格とされています。一方で懸念点として、Google Play はプリインストールされているものの認証されておらず、Onyx や Bigme の Android 機にあるようなアプリ最適化設定が見当たらず、ゴースティング問題が起きやすいと指摘されています。なお Onyx 側は Palma 2 を在庫切れにしつつあり、新バージョンが近い可能性も指摘されています。

  • 販売チャネルは米国に加え、欧州本土の購入者にも展開されており、純正ケースと Bluetooth リモコンも同時発売されています
  • ハードウェアは厚さ9.0mm、重量173g、Wi-Fi・ステレオスピーカー・マイク・USB-C を搭載すると伝えられています

同価格帯の選択肢として Palma 2 と並びつつ、アプリ最適化と周辺対応で差が出る構図となっています。

E-Ink Android端末で活きる読書アプリ群

Kindle アプリは E-Ink Android 端末でも Whispersync が動作し、複数デバイス間で読書位置を保持できるとされています。Kindle でスクロール読みをする場合は、端末側のリフレッシュ設定を speed mode に切り替えると表示が滑らかになると案内されています。また Kindle アプリは物理ボタンによるページ送りに対応し、Palma 2 Pro では音量ボタンでのページ送りが快適と紹介されています。

アプリ特徴
KindleWhispersync で読書位置同期、物理ボタン送りに対応
Readwise Reader専用の E Ink モード搭載、$10/月で記事・PDF・RSS をまとめ読み
Libby公共図書館の電子書籍を無料で借りられ、E-Ink Android 機との相性が良いと評価

物理ダイヤルを備える端末にとって、Kindle の物理ボタン送り対応は読書体験の質を左右する要素となります。

Q&A

Q. KindleアプリはKronoで使えますか? Android 15とPlay Storeに対応しており、Kindleアプリも動作するとされています。アップデートによってスマートダイヤルでのページ送りもサードパーティアプリでスムーズに動くようになったと説明されています。

Q. 日本からは購入できますか? 正式販売は米国版のみで、日本向けの公式チャネルは現時点で案内されていません。販売チャネルはDuRoBo公式サイトとAmazonで価格は$279(約4万4千円)とされています。個人輸入の可否そのものについては明らかにされていないため、購入を検討する場合は転送サービスや海外発送条件を含め、配送・サポート対応を事前に確認する必要があります。日本語UIの対応状況も現時点では明らかにされていません。

出典