「シリーズで最もブサイク」とまで言われてきた『Dark Souls 2』(2014年)が、場所によっては最新ゲームのように見える——。FromSoftwareの「Dark Souls」三部作の中でビジュアル面で最も地味と評されてきた本作を変貌させるパストレーシングMod「DS2LightingEngine」が、Nexus Modsで一般公開されました。Ganaboy氏が開発したこのModは、数か月の非公開テストを経てついにダウンロード可能になっています。
シリーズで「最も地味」と言われた一作が変貌
Windows CentralのBrendan Lowry氏は、『Dark Souls 2』について、魅力的ながら一貫性に欠けるアートスタイルに加え、悪名高い平坦で色褪せたライティングや繰り返し使われるテクスチャによって、シリーズの中で群を抜いて見栄えが悪いと感じてきたと述べています。初代や3作目の方がはるかに目に優しいというのが同氏の評価でした。
しかしDS2LightingEngineの登場により、PC上で『Dark Souls 2』を三部作で最も見栄えのよい作品に変える可能性が出てきたと、同氏は語っています。プレビュー画像を見ると、場所によっては最新ゲームのように見えるほどの違いが生まれているとのことです。
パストレーシング・動的シャドウ・ボリュメトリックフォグを一挙導入
Ganaboy氏が開発したこのModは、『Dark Souls 2』のライティングとビジュアルエフェクトを大規模に刷新するものです。
- 高度なパストレーシング(レイトレーシング)
- 光源から適切に投影される動的シャドウ
- シェーダーのアップグレード
- ボリュメトリックフォグ
- その他複数の改善
現在もベータ状態にあり、バグやグリッチがまったくない完璧な体験は期待しない方がよいとされています。
また、フルのパストレーシング版を利用するにはレイトレーシング対応GPUが必要で、非対応環境ではより簡易なラスタライズ版に限定されます。
利用上の注意点と対応エディション
このModを試す際にいくつか押さえておくべきポイントがあります。対応エディションは2015年発売の「Scholar of the First Sin」のみで、価格は通常$39.99(約6,000円)のところ、記事執筆時点では小売プラットフォームLoadedにて$14.99(約2,300円)で販売されているとされています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対応エディション | Scholar of the First Sin(2015年版)のみ |
| 通常価格 | $39.99(約6,000円) |
| Loadedでのセール価格 | $14.99(約2,300円) |
| GPU要件 | フル版はレイトレ対応GPU必須 |
ゲームプレイ面では難易度が上がる場所が出てきます。一部のエリアが真っ暗になる一方で、敵側はプレイヤーを完璧に検知してくるため、松明など光源の携帯が必須になります。Lowry氏は、こうした光源を持ち歩く必要が生まれること自体について「実際かなりクールだと思う」と前向きに評価しています。暗所での緊張感や、足元を照らしながら一歩ずつ進む探索体験は、オリジナルとは別物の手触りになる可能性があります。
オンラインプレイのリスクとSeamless Co-opへの期待
Mod自体はオンラインでも安全に使用できると説明されていますが、注意も必要です。あるプレイヤーから、Modで数時間プレイした後に『Dark Souls 2』のサーバーからBANされたという投稿が1件確認されています。別のModが原因だった可能性もあり断定はできませんが、オンラインで使用する場合はリスクを認識した上で判断する必要があります。
この懸念については、modder Yui氏が制作中の「Dark Souls 2 Seamless Co-op」が完成すれば、独立したP2P接続を使う形になるため解消される見通しだとLowry氏は述べています。
導入を検討する場合は、Nexus Modsのページにある説明文を必ず読み、インストール方法を正確に把握しておきましょう。ベータ段階という前提を踏まえれば、不具合に多少寛容になれるユーザーが先に試すのが妥当な更新と言えます。
DS2LightingEngineの追加機能と周辺Modエコシステム
元記事で触れられたパストレーシングやボリュメトリックフォグ以外にも、DS2LightingEngineは多彩なレンダリング機能を内包しています。Ground truth Ambient Occlusion、メタル/非メタル向けに改善されたマテリアル描画、遠景ジオメトリや草の新メッシュ、Nvidia DLSS/AMD FSRによるテンポラル・スーパーサンプリング、テクスチャ置換、HDRなどがサポートされています。独自のゲーム内GUIを備えており、F1キーで設定画面を呼び出し、atmospheres.iniファイルを共有することで他ユーザーと設定を交換できます。
周辺Modの整備状況
- 「DS2 Path Tracing - Light sources QoL」が公開され、Things Betwixtの初期松明が6本(30分相当)に増えるなど、序盤の光源管理を緩和します。
- AnemoiaWorks氏がパストレース版と互換のRenewal 2.0を開発中で、全テクスチャを刷新しフルPBRマテリアルを導入予定です。
Seamless Co-op側の開発進捗とネットワーク安全性
オンラインBANリスクの代替手段として期待されるYui氏のDark Souls 2 Seamless Co-opについて、開発者から最新の進捗が共有されています。同氏は着実に開発を進めており、現在は親しい友人とアルファビルドをプレイしながら発生したバグを修正中で、確定的なリリース時期は提示できないとしています。
Dark Souls IIには問題のあるネットワーキング・エクスプロイトが多数あり、Blue Acolyteで修正したものを取り入れつつ、チーターがコピペスクリプトでセーブデータを破壊するリスクを最小化するために、ゲームとP2Pパケットハンドラのパッチに多くの時間を割いている。
予定されている機能としては、死亡・ボス撃破・テレポート後もマルチプレイセッションが継続すること、マルチプレイ境界・タイマーの撤廃、進行状況の完全同期トグル、PvP侵略、敵HP・ダメージ増加やフレンドリーファイアといったオプションの難易度修飾子、バニラのバグ修正などが挙げられます。参考までに、Yui氏のElden Ring版Seamless Co-opはダウンロード数900万に到達しており、コミュニティからの期待値の高さがうかがえます。
Q&A
Q. DS2LightingEngineはどのエディションで動作しますか? 2015年に発売された「Scholar of the First Sin」エディションのみに対応しています。オリジナル版では動作しません。
Q. レイトレ非対応GPUでも使えますか? フルのパストレーシング版はレイトレーシング対応GPUが必要ですが、非対応環境向けにラスタライズ版が用意されており、そちらは利用可能です。
Q. オンラインプレイで使っても大丈夫ですか? Mod側はオンライン使用可能と説明していますが、数時間プレイ後にBANされたという報告が1件存在します。別のModが原因の可能性もありますが、リスクを理解した上で判断してください。Yui氏の「Dark Souls 2 Seamless Co-op」が完成すればこの懸念は解消される見込みだとされています。
