ChatGPTのAndroid版アプリ(バージョン1.2026.146)で、3つの注目機能が水面下で開発されている可能性が示されました。Android Authorityが、アプリ内の未公開コードを解析した情報として伝えています。チャット内検索、UI整理、ライブラリ強化と、長文ユーザーに刺さりそうな改善が並んでいます。

① チャット内検索「Find in chat」がAndroidに登場か

最も目を引くのは、3点メニュー(三点リーダー)から呼び出せる「Find in chat」オプションです。テキストを入力するとそのチャットスレッド内から該当箇所を探せるという、いわばモバイル版のCtrl+Fに相当する機能です。

ChatGPTと長い対話を続けたユーザーであれば、「あの回答どこだっけ」と延々スクロールする煩わしさは経験があるはず。Webブラウザ版ではCtrl+Fでこれが可能でしたが、スマートフォン上では専用機能がないと探しにくいため、実装されれば日常的な利便性は大幅に高まる可能性があります。

② +アイコンが「Plugins」に集約か

現在のチャット入力欄にあるプラス(+)アイコンをタップすると、Deep Research、Thinking、Web Search、Create Imageなどがスクロール可能なリストとして縦に並びます。これがやや雑然としているという指摘は以前からありました。

解析では、ここに新たに「Plugins」というまとめ枠が用意され、その中にDeep ResearchやThinkingといった機能が格納される構造が確認されたとのことです。利用頻度の高いアクションと、特定用途のツール群を階層で分けるイメージで、UIのごちゃつきを抑える狙いと読めます。

③ ライブラリ周りも刷新——「@」で画像呼び出し

ライブラリ(Library)にも複数の変更が見つかっています。同記事で報じられた主な変更点は次の通りです。

  • 表示形式を切り替える「List」「Grid」オプション——大量のファイルを俯瞰したいときはGrid、詳細を確認したいときはListと用途で使い分けられる見込み
  • ライブラリ内で複数ファイルを一括選択する機能——まとめて削除・整理する操作の手数が減る
  • 「@」記号を使ってライブラリ内のファイルを別のチャットに添付できる機能——チャット入力中にその場で過去ファイルを呼び出せる

特に「@」によるファイル添付は実用度が高そうです。これまでのように一度ライブラリを開いて画像を探し、選択して添付する……という手順を踏まずに、チャット入力中にその場で呼び出せるようになる見込みです。生成済みの画像を別の会話で使い回す場面が多いユーザーにとっては、操作の段数を大幅に削減できます。

APK解析である点に注意——リリース時期は未定

今回の情報はAndroid版アプリの未公開コードを手動で有効化して確認したものであり、最終的に一般リリースされる保証はありません。APK解析は開発中のコードを覗き見る手法であるため、最終製品の仕様は変わる可能性があります。報道でも「これらの機能がいつ展開されるかは不明」「実装途中の機能は公開リリースに至らない可能性がある」と明記されています。

現時点では「OpenAIがこうした方向性で改善を検討している」と捉えるのが妥当です。注視すべきは次のバージョン番号(v1.2026.147以降)のリリースノートで、これらの機能名や関連項目が記載されるかどうかが、正式展開の最初のシグナルになりそうです。Find in chatやライブラリの「@」呼び出しは多くのユーザーが日常的に使いそうな機能だけに、続報のチェックを続けたい領域です。

Codexがモバイル統合——ChatGPTアプリ内で開発ワークフローを操作

Android版ChatGPTの裾野を広げる動きとして、Codexのモバイル対応が進んでいます。OpenAIが約1年前に投入したコーディングツールであるCodexがChatGPTアプリに統合され、ユーザーは開発ワークフローをリモートから監視・管理できるようになりました。同社は2026年5月にこの変更を発表しており、現在プレビュー段階で、iOSとAndroidの全プランで利用可能です。

何ができるのか

  • スマートフォンから全スレッドを横断して作業、出力のレビュー、コマンドの承認、モデルの変更、新規タスクの起動が可能
  • CodexのモバイルアクセスはiOS/Android向けChatGPTアプリに組み込まれており、ダウンロードする別アプリは存在しない
  • モバイルとデスクトップの接続は現状macOSのみ対応で、Windowsサポートは近く提供予定とOpenAIが明言

「Find in chat」やライブラリ強化と並ぶこの統合は、ChatGPTアプリを単なる対話画面から「外出先の作業ハブ」へと押し上げる動きと位置付けられます。

ライブラリ機能の土台——Free/Goユーザーへの開放とストレージ管理

「@」呼び出しの前提となるライブラリ機能自体も、2026年に入り大きく拡張されています。2026年3月23日に発表されたFile Libraryのアップデートにより、ChatGPTはアップロードまたは作成したファイルをライブラリに保存できるようになり、PDF、スプレッドシート、画像、メモ、ドラフトなどを後から再利用しやすくなりました。

提供範囲も広がっています。File LibraryはEEAを含むFreeおよびGoユーザーにも拡大され、プランごとの上限・Webからの管理・ライブラリからの削除を備えたストレージ管理も追加されました。ライブラリおよびコンポーザー上の「Recent files」は、Web、iOS、Androidで利用できます。

項目現状
提供範囲Free・Go・EEAユーザーにも拡大
対応プラットフォームWeb/iOS/Android
制限Temporary Chatのファイルは保存対象外、提供はプラン・地域・デバイスで差

「@」によるファイル添付が実装されれば、この土台と直結し、Android利用者が日常的にライブラリ資産を使い回す体験はさらに洗練される見込みです。

Q&A

Q. 今すぐ「Find in chat」は使えますか? いいえ、現時点ではアプリ内の未公開コードに存在することが確認された段階で、一般ユーザーには展開されていません。リリース時期も明らかにされていません。

Q. 対象はAndroid版だけですか? 今回の解析対象はAndroid版アプリ(v1.2026.146)です。iOS版や他プラットフォームでの実装状況についての言及はありません。なお、Webブラウザ版ではCtrl+Fでチャット内検索が以前から利用可能です。

Q. APK解析とはどういう情報源ですか? 配信されているアプリのパッケージを解析し、まだ有効化されていない機能のコードを手動でオンにして動作を確認する手法です。開発中のため、機能の仕様変更や公開中止の可能性があり、最終製品の仕様や最終的なリリースを保証するものではありません。

出典