発売当初は搭載されていなかったGoogle Playストアが、ようやく追加されました。中国の携帯ゲーム機メーカーANBERNICは、PS Vitaの外観を彷彿とさせる携帯機「RG Vita Pro」向けにAndroidアップデート(バージョン1.14)を配信。最大の変更点は、これまで欠けていたGoogle Playストアのサポート追加です。Android Authorityが報じました。
Playストア欠落をようやく解消
RG Vita Proは、LinuxとAndroidのデュアルOSを採用したPS Vita風の携帯機です。ANBERNICはYouTube動画を通じてアップデート内容を告知したと伝えられています。
今回のアップデートで追加されたのはGoogle Playストアのサポートです。Android Authorityは、今回の発表で初めて発売当初にPlayストアが入っていなかったことに気づいたと伝えており、ユーザー側でもこの欠落に気づいていなかった可能性がうかがえます。「Vita風ハードでAndroidアプリを使う」という需要が、これまで顕在化しにくかったとも考えられるでしょう。
なぜPlayストアの不在は目立たなかったのか
Playストアの欠落が目立たなかった背景として、Android Authorityは「PS Vitaのエミュレーション環境がまだ十分に整っていないこと」を挙げています。PSP向けと比べると、Vitaを快適に動かせる選択肢は限られているとされます。
Android向けのVitaエミュレーターについては、いずれもGoogle Playストア経由では配信されていない状況にあると報じられています。そのため、エミュレーター目当てのユーザーにとって、Playストアの有無はあまり実害として感じられにくかったとみられます。一方で、Playストアが入ることで、メディア視聴やSNSなど「ゲーム以外の用途」でのハードの実用性は広がりそうです。
Playストア以外の改善点は不明 — 既存ユーザーが確認すべきこと
バージョン1.14ではGoogle Playストアのサポートに加え、システム改善とバグ修正も行われたと案内されていますが、具体的にどの不具合が修正されたのかは公表されていません。既存ユーザーは細かな挙動の変化を実機で確かめながら適用するのが安全でしょう。
RG Vita Proを既に持っているユーザーにとっては、Playストア経由でYouTubeなど一般的なAndroidアプリを公式ストアから直接導入できるようになる点だけでも、アップデートする価値があると言えます。一方で、PS Vitaのゲームをエミュレーションで快適に動かしたいという目的で本機の購入を検討している場合は、主要なVitaエミュレーターが依然としてPlayストア外で配布されている点を踏まえ、サイドロードへの抵抗がないかを基準に判断したいところです。
RG Vita Proの基本スペックと市場ポジション
価格・スペック面の詳細も明らかになっています。早期割引価格は139.99ドル、その後は通常価格149.99ドルへと移行し、プリオーダーは2026年3月23日に開始されました。
主要スペックは以下のとおりです。
| 項目 | RG Vita Pro |
|---|---|
| ディスプレイ | 5.5インチ1080p IPSスクリーン |
| SoC | Rockchip RK3576 |
| RAM / ストレージ | 4GB / 64GB |
| 無線 | Wi-Fi 6、Bluetooth 5.2 |
| 映像出力 | HDMI、USB-C(DisplayPort対応) |
| 充電 / バッテリー | 18W有線充電 / 5,000mAh |
microSDカードスロットを2基備え、カラーはブラックとホワイトの2色展開です。AIアシスタント機能としてワンクリックガイド、リアルタイム翻訳、テキストから画像生成も搭載されています。ANBERNICはROCKNIX、KNULLI、GammaOSといったカスタムファームウェアの開発者にユニットを事前提供しており、標準ソフトウェア以外の選択肢も用意されている形です。
Androidエミュレーター「Vita3K」の現状と派生プロジェクト
ソフトウェア面の周辺事情も補足しておきます。
Vita3K Androidの最新動向
Vita3KはWindows、Linux、macOS、Androidに対応するオープンソースの実験的PS Vitaエミュレーターです。Android版では30FPS動作タイトルを60FPSで動かすFPSハックや、非同期シェーダーコンパイルが実装されています。さらにテクスチャ置換機能も搭載されており、PNG形式に加えてBCn圧縮(Snapdragon限定)、ASTC圧縮(全機種対応)でテクスチャを差し替えられます。
派生プロジェクトと動作要件
Vita3Kコアをベースに独自UIを載せたEmuCoreVなどの派生プロジェクトも登場しています。動作の安定性は端末GPUに依存し、Snapdragon系プロセッサが推奨されています。
Q&A
Q. なぜ発売時にGoogle Playストアが入っていなかったのですか? 具体的な理由はAndroid Authorityでも明らかにされていません。バージョン1.14でようやくサポートが追加された形であり、発売当初は同梱されていなかったという事実のみが報じられています。
Q. アップデートでPS Vitaのゲームが遊びやすくなりますか? Google PlayストアのサポートでAndroidアプリの導入は容易になりますが、Android向けのVitaエミュレーターはPlayストアでは配信されていないと報じられており、これらは別途入手する必要があります。エミュレーションそのものの快適さが直接向上するわけではない点に注意してください。
出典
- Android Authority — ANBERNIC’s PS Vita-inspired handheld finally gets Play Store support
- Android Authority — ANBERNIC's PS Vita clones finally get a price tag and pre-order date, but there's a catch
- Notebookcheck — Anbernic RG Vita and RG Vita Pro: pricing and availability details released
