「約20分プレイすると手が痛い」——ANBERNICの新型回転式Android携帯機「RG Rotate」のレビューを書いたHadlee Simons氏(Android Authority、2026年5月29日公開)が、$87.99(約1万3千円)の本機について率直にそう書いていると報じられています。回転スライダー筐体の所有欲は満たされる一方で、2,000mAhの極小バッテリー、アナログスティックなし、3.5mmイヤホン端子なしという3つの欠落が重なり、購入前に必ず確認すべき機種に仕上がっていると伝えられています。

回転スライダー筐体——通勤中にサッと開ける所有欲は本物

RG Rotateは、ディスプレイ右下を親指で押し上げると画面がスライドしながら回転し、下部に物理コントロールが現れる「ジャックナイフ」のような構造を採用しているとされます。Hadlee Simons氏は2010年に登場したMotorola Flipoutを想起させる設計だと位置づけ、「フィジェットトイのような満足感」があり、開閉時の打鍵感も心地よいと評価していると報じられています。通勤や休憩時にサッと開いて遊ぶ動作そのものに、価格以上の所有欲を感じられる作りだと伝えられています。

ただし、ゆっくり開けると画面がわずかに斜めに止まることが稀にあると指摘されています。素材は黒モデルがプラスチック(上半分はアルミ、167g)、銀モデルがメタル背面(204g)の2種展開で、軽量性では黒モデルに分があるとされています。

約20分で手が痛む——大人の長時間プレイには向かない

物理コントロールはD-pad、4つのフェイスボタン、Start/Selectキーという最小構成で、アナログスティックは搭載されていません。このため、Nintendo 64の一部タイトルや、PS1の後期作品、第6世代ゲーム機の多くは事実上プレイ困難だと報じられています。3Dスティック前提のタイトルを携帯機で遊びたい人にとっては、購入候補から外れる決定打になり得ます。

L2/R2はデジタル入力のみで、4つのショルダーキーがいずれも小さく密集しており、誤押下が起きやすいと指摘されています。同梱の大型L2/R2ボタンに交換可能ですが、背面カバーを外してスピーカーを切り離す手順が必要だと報じられています。

最大の問題は装着感です。Hadlee Simons氏は「手は大きくないが、それでも約20分のプレイで手が痛くなる」と書いており、手の大きい大人にはおすすめできないと評価していると伝えられています。一方で子ども向けには問題なさそうだとも触れられています。通勤の片道30分が「痛みとの戦い」になるなら、毎日の相棒にはしづらいというのが現実です。

PS1・N64・PSPは快適、PS2・GameCubeは紙芝居

スペックはUnisoc Tiger T618・3GB RAM・32GBストレージ(拡張可能)で、3.5インチ720×720のIPSディスプレイを搭載しているとされています。Wild Lifeストレステストでは、やや高価なAYANEO Pocket Air Miniが大差でリードしていますが、RG RotateはRetroid Pocket ClassicやMANGMI AIR Xを上回り、Pocket Classicを除く各機より発熱も抑えられていると報じられています。

エミュレーション実機テストの結果は以下と伝えられています。

対象機種プレイ可否
PS1・Nintendo 64・PSPスイートスポットで快適にプレイ可能
PS2Gran Turismo 4など一部は遊べるが大半はスローモーション/紙芝居
GameCube多くがスローモーション/紙芝居、AetherSX2の0.5倍スケーリング等でも限界
GBA3:2画面のため見栄え良好
Neo Geo Pocket Colorほぼ正方形比のため非常に良好

1:1の正方形ディスプレイは、家庭用機エミュレーションでは大幅なレターボックスが生じ、ただでさえ小さい画面がさらに狭く感じる弱点もあるとされています。

2,000mAhは「2026年として極端に小さい」、3.5mm端子もなし

最大の懸念は2,000mAhのバッテリーで、Hadlee Simons氏は「2026年としては極端に小さい」と書いていると報じられています。実使用では明るさ40%未満・GBA/Neo Geoを中心に時折GameCubeやPS2を挟む程度の負荷で、画面オン時間は約3.5〜4時間にとどまり、より高負荷・高輝度ではさらに短くなる可能性があると伝えられています。長距離移動やフライトで使い倒したい人には、モバイルバッテリー併用が前提になります。

10Wの有線充電に対応するものの、67WのXiaomi充電器を使っても満充電まで1時間強かかり、この容量にしてはかなり遅いと評価されていると報じられています。OSはAndroid 12をベースとした素に近い構成で、エミュレーター類はプリインストール済みとされています。クイック設定で電源・設定ショートカットに到達するために二度引き下げてから上にスワイプする必要があるなど、UIの粗さも指摘されています。

そして音声面では3.5mmイヤホン端子が省略されています。Hadlee Simons氏は、安価な音楽プレーヤーや有線イヤホンでの低遅延ゲーム音声を求める人にとっては痛い欠落だと述べていると伝えられています。デスクトップコンパニオン的な使い方も訴求されていますが、ロッククロックのスタイルは4種類のみで、本体は風で倒れるため自立させたスマートスピーカー的運用は難しいと評価されています。

「子ども・小さな手・短時間プレイ」なら買い、それ以外は要再考

総合評価は、回転スライダー設計の独自性とサブ$100の価格は魅力的だが、装着感・操作系・バッテリー・充電速度の妥協が大きすぎる、というものと報じられています。発売済み製品なので、短時間でレトロハンドヘルドを楽しみたい人・手の小さい人(または子ども)・$100未満の予算でユニークな筐体を試したい人には選択肢になり得ます。一方、長時間の移動やフライトで使いたい人、PS2/GameCubeをしっかり遊びたい人、有線オーディオを使いたい人は別機種を検討するのが妥当でしょう。

代替候補としては、Xperia Play風スライダー設計の「ANBERNIC RG Slide」($199.99、約3万円)と、デュアルアナログスティックと4:3画面を備えた「AYANEO Pocket Air Mini」($69.99、約1万円)が挙げられていると伝えられています。

Q&A

Q. ANBERNIC RG Rotateの価格と主要スペックは? MSRPは$87.99(約1万3千円)とされています。Unisoc Tiger T618、3GB RAM、32GB(拡張可能)ストレージ、3.5インチ720×720 IPS、2,000mAhバッテリー、10W有線充電、Android 12を搭載していると報じられています。アナログスティックと3.5mmイヤホン端子は搭載されていません。

Q. 2,000mAhで本当に外でも使えますか? 明るさ40%未満かつGBA/Neo Geo中心の軽負荷でも、画面オン時間は約3.5〜4時間にとどまると報じられています。GameCubeやPS2を挟むとさらに短くなる可能性があるため、長距離通勤やフライトで使い倒すならモバイルバッテリーの併用が前提になります。10W充電のため、67W充電器を使っても満充電まで1時間強かかる点にも注意が必要です。

Q. アナログスティックがないと、何が遊べなくなりますか? 3Dスティック前提のNintendo 64の一部タイトル、PS1の後期作品、第6世代ゲーム機の多くは事実上プレイ困難だと報じられています。一方、PS1・Nintendo 64・PSPの2D寄りタイトルやGBA、Neo Geo Pocket Colorは性能上のスイートスポットに収まっており、レトロ2Dを中心に遊ぶ用途であれば実用範囲とされています。

出典