スマホにゲームを入れても数分で飽きてしまう——そんな人にこそ刺さる1本として、モバイルゲーム嫌いを公言する編集者が「何年も端末から消していない唯一のゲーム」と紹介しているのが「Alto's Odyssey」です。通勤の数分や寝る前のひと息に「気分転換のスイッチ」として起動する用途にハマる、というのが推薦の核心です。
何年も入れっぱなしの理由として挙げられているのは、ワンタップ操作・美しいビジュアル・学習コストの低さの3点に集約されます。
ゴールもスコアも消せる「Zenモード」が中毒性の正体
筆者(Mitja Rutnik氏)は自身を本格的なゲーマーではないと前置きし、Androidで人気タイトルをいくつも試したものの数分で飽きてしまうと振り返っています。最近のモバイルゲームは複雑すぎる、あるいは魅力に欠けるというのが不満点だと紹介されています。
それでもRutnik氏が唯一スマートフォンに残し続けているのがAlto's Odysseyです。毎日プレイするわけではなく、数分の空き時間に頭を切り替えるために起動する程度。それでも「何年も入れっぱなしの1本」として残り続けている点が、ゲーム嫌いの読者にとっての説得力につながっています。
家庭用ゲームの人気タイトルを試した際には、ゲームの目的を理解するための長いストーリーを最初に見せられることに辟易したとも振り返られています。即座にプレイに入れることが、編集者の評価軸の中核です。
ワンタップで完結——砂漠を滑るサンドボーディングの中身
Alto's Odysseyの中身は、砂漠をサンドボードで滑りながらバックフリップでスピードを上げ、コインを集めつつ障害物を避けるというシンプルなものです。各ランには「一定の距離を滑る」「指定数の岩を飛び越える」といったゴールも用意されています。
操作は徹底してワンタップ。筆者は次のような点を魅力として挙げています。
- グラフィック・BGM・効果音のすべてが高水準と評価されている
- ワンタップで操作できるため、数か月放置していてもすぐに再開できる
- 5分でも1時間でも、空き時間の長さを問わずに遊べる
特にRutnik氏が常用しているのが「Zenモード」です。このモードではゴール・コイン・スコアといった要素がすべて取り除かれ、ひたすら砂漠を滑ってバックフリップを決めることに集中できます。クラッシュしてもゲームは止まらず、キャラクターが即座に立ち上がってプレイが続行されるため、中断なくリラックスできる設計だと紹介されています。
「点を稼ぐ」「先に進む」という義務感を排除できることが、ゲーム嫌いがそれでも継続できる構造上の理由として示されています。
競合タイトルとの違いと、料金体系
筆者は類似タイトルとしてCrossy Roadにも触れています。すぐに遊び始められ、集中を必要とするのでストレス発散には向くものの、「Alto's Odysseyほどの禅的(Zen-like)なビジュアルの魅力には欠ける」と評しています。Play Storeには似たメカニクスのタイトルが多数あるとしつつ、Rutnik氏は「これより良いものはまだ見つけていない」と結論づけています。
料金面では、Alto's Odysseyは基本無料で広告付きです。広告については「ときに少し煩わしくなることもある」と率直に書かれており、完全無料体験ではない点には注意が必要です。
広告付き無料という条件で、まず試す価値はあるか
普段ゲームを遊ばない人にとって、Alto's Odysseyは「初めての1本」として無理のない選択肢です。ワンタップで完結する操作、放置しても再開しやすい構造、そしてゴールすら取り除けるZenモードという三点セットが、ゲームを「義務」ではなく「気分転換のスイッチ」に変えてくれる、というのが筆者の主張です。
通勤の数分・寝る前のひと息・行列待ちのスキマ時間など、「数分だけ意識を別のところに置きたい」シーンが日常に多い人ほど、この設計思想は刺さりやすいはずです。スマートフォンにゲームを1本だけ入れておくならどれにするか迷っている人にとっては、まず試してみる価値のある候補と言えます。広告付き無料という条件のもとで、自分の生活リズムに合うかを確かめるのがよいでしょう。
Apple Arcade版「The Lost City」で広がる4つ目のバイオーム
Alto's Odysseyには、Apple Arcade独占の拡張版「Alto's Odyssey: The Lost City」が2021年7月16日に配信されています。広告付き無料版がDunes・Canyons・Templesの3バイオーム構成であるのに対し、Lost City版では4つ目のバイオーム「The Lost City」が追加されています。
主な追加要素は次のとおりです。
- ホットエアバルーンへの飛び乗り、可動式グラインドレール、ウォールライド、ウィングスーツによる滑空
- それぞれ異なる属性と能力を持つ6人のプレイアブルキャラクター
- 砂漠の旅を切り取れる「Photo Mode」
- オリジナル版からのセーブデータ引き継ぎ機能
Zenモードもこの拡張版に継承されており、専用サウンドトラックを伴いつつ、スコア・コイン・パワーアップを排した「最も純粋な要素だけ」に蒸留したモードとして案内されています。広告に煩わされず腰を据えて遊びたい場合の有力な選択肢です。
Snowmanが次に出した「Laya's Horizon」——ウィングスーツで滑空する後継作
Alto'sシリーズを手掛けるスタジオSnowmanは、2023年5月2日にiOS/Android向けの新作「Laya's Horizon」をNetflix独占で配信開始しています。Alto'sのスノーボード/サンドボードに対し、こちらは主人公Layaがケープをウィングスーツとして用い、山岳の島のオープンワールドを滑空するアクションゲームです。
操作仕様は次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 操作系 | 2本のバーチャルスティックを使用 |
| 役割 | 各スティックがケープの左右を制御 |
| 舞台 | 山岳の島のオープンワールド |
Snowmanは、広告やアプリ内課金でゲーム設計に影響が出ないようにするため、パブリッシャーとしてNetflixを選んだと説明しています。
Alto'sシリーズの静謐な世界観や「滑る」感覚を気に入った人にとっては、同じスタジオが配信モデルから設計し直した次の1本として位置づけられる存在です。広告や課金で体験が分断されない環境で滑空アクションに没入したい場合の選択肢になります。
Q&A
Q. Alto's Odysseyはいくらで遊べますか? 基本無料で、広告でサポートされています。広告が出るタイミングによっては煩わしく感じる場合もあると紹介されています。
Q. ゲームに不慣れでも遊べますか? ワンタップ操作で、サンドボードで砂漠を滑りバックフリップで加速し、コインを取りつつ障害物を避けるという内容です。各ランにはゴールがありますが、Zenモードに切り替えればゴール・コイン・スコアをすべて省いてプレイに集中できます。
Q. Zenモードと通常モードはどう使い分けると良いですか? 通常モードは距離や岩越えなどのゴールに沿って遊ぶスタイル、Zenモードはゴール・コイン・スコアをすべて省いて景色と操作感だけを楽しむスタイルとされています。短時間で「何か達成感が欲しい」ときは通常モード、頭を空にしたいときはZenモードという使い分けが、紹介されている設計思想に沿った遊び方です。
出典
- Android Authority — I hate mobile games, but I’ve been playing this one for years
- 9to5Mac — Alto's Odyssey: The Lost City launches on Apple Arcade with new challenges, biome, more
- Wikipedia — Laya's Horizon
